2018年(19) 5/15 東都リーグ戦
2018/05/15|Category:観戦記
東都のネット中継では確認していたものの、生で 上茶谷 大河(東洋大4年)の投球を確認したいと神宮まで足を運びました。
東洋大 VS 立正大
今や即戦力NO.1の呼び声まで上がるようになった 上茶谷 大河(東洋大姫路出身・4年)右腕が、この日も東洋大緒戦の先発を任された。正統派の右上手投げで、先発だと常時140キロ台~中盤ぐらい。追い込んだり、得点圏にランナーを進めたりすると、力を入れて140キロ台後半の球速を叩き出してくる。この日の最速は、マイガンで94マイル・151キロまで記録したが、神宮のガンでは147キロとかだったと記憶する。
この投手の良さは、回転数の多そうなストレートの質の良さ。特に高めの速球で、空振りを誘える。両サイドにボールを散らすコントロールもあるし、カウントが悪くなれば力を抜いてカウントを稼ぐこともできる。彼の素晴らしいのは、左打者外角の逆クロスの球筋の速球で低めにツーシーム気味に集められるところ。逆に右打者の外角クロスへの球筋は、立正打線に苦になく打ち返されていた力の無さは気になった。
スライダーも、身体に当たりそうなところから中に入れてカウントをとるフロントドアや、外角のボールゾーンからストライクゾーンに入れてくるバックドアにスライダーの使い分けてくる。普段ならばもう少しスプリット気味の縦の変化球を武器にしているはずだが、この試合では上手く決まらなかったのか? そういった球が少なかったように思う。クレバーなタイプかと思いきや、思い通りのピッチングができなかったのか? 結構苛立ってムキになって投げる場面もみられ、悪いときに悪いなりにというピッチングができなかった気がする。この春は順調にきすぎてきた感があり、そうではないときにいかに自分のピッチングができるかに注目したい。まぁすでに、1位指名濃厚なところまで評価を引き上げてきたので、切り替えて次回の登板投げてくれたらと思うのだが。
中川(東洋大)や小郷(立正大)などについては、以前にも触れたので今回は割愛。この日目立ったのは、立正の4番・伊藤 裕季也(日大三出身・4年)二塁手という選手。チームの4番に座る選手で、第一打席に上茶谷の外角のストレートを右中間スタンドに叩き込んだ。また別の打席では、スライダーをセンター前にはじき返すなど、パワフルなスイングが目を引いた。守備もセカンドということだが、さほどうまそうには見えなかったものの、丁寧にプレーをしようという意識が感じられる。ここまでリーグ戦では期待に応えられていなかったようだが、強打の二塁手として今後も注目してゆきたい。
東洋では、中川のあとを打つ佐藤 都也(聖光学院出身・3年)の強烈なスイングは印象的。特に捕手として4番を座る打力は確かで、来年に向けディフェンス力がどのレベルなのか注視してみたい存在。際立って肩が強いとかディフェンスでの印象はないのだが、ドラフト候補になりえる人材なのか見極めてゆきたい。
立正では最終回に、ドラフト候補の・釘宮 光希(日大三出身・4年)右腕が登場。175センチと上背のない投手だが、常時140キロ台~MAXで91マイル・146キロを記録。コントロールはアバウトなものの、高めの速球にが勢いがある。普段はフォークとのコンビネーションが中心だが、この日はうまく落ちなかったのか?横滑りするスライダーを多く織り交ぜ、投球を組み立てていた。この投手、速球に勢いがあるだけでなく、縦の変化が武器にできる点と、しっかりスライダーでカウントを整えることができ、スケールはないもののリリーフでならと思わせるものを持っている。この日は大量リードでの登板だっただけに、もっと大胆に投げても良かったのではないかという内容に留まった。指名となるとボーダーラインだが、個人的には下位指名なら有りなのではないかという感じで捉えている。秋まで継続して、能力を見極めてゆきたい。
上茶谷大河(東洋大4年)投手 181/85 右/右
佐藤都志也(東洋大3年)捕手 180/77 右/左
伊藤裕季也(立正大4年)二塁 181/90 右/右
釘宮 光希(立正大4年)投手 175/75 右/右
亜細亜大 VS 国学院大
この試合の注目は、亜大の 頓宮 裕真(岡山理大付出身・4年)が、捕手としてスタメン出場したこと。ボールを捉えたときの迫力は、今年の大学生でもNO.1ではないかという頓宮。この日も第一打席には、少々差し込まれたもののライトのエラーを誘う大きなフライを放つなど、さすがのパワーを感じさせた。
捕手としては、内外野にしっかり指示が出せるリーダーシップがある(チームでも主将だし)。キャッチングも重心を低く落としながらミットを動かさないで捕球できるなど、けして悪い選手ではない(微妙にフレーミングも)。リードは、結構内角を突く強気な一面も魅せるし、打球への反応も鈍くはなかった。
気になるのは、ランナーがいても座ったまま返球したり、捕手としての実戦不足なのかフライを落としたりもして未熟な部分も。スローイングは以前ほど捕ってから焦って投げようという感じではなく、時間がかかってでも正確に送球しようとする意志が感じられ、コントロールはだいぶ改善。1.9秒台~2.05秒ぐらいの送球はできている。ただしベース板を通過するときに、ボールが失速するなどプロの捕手としては物足りない一面も。プロでは緊急時の捕手ぐらいは期待できるが、捕手でレギュラーをというのは見えて来ない。あくまでも、圧倒的な破壊力を活かした打撃で勝負といったタイプだろう。打撃を生かしてとなると一塁ぐらしか見えて来ないので、一体どのぐらいの順位になるのか想像ができない。
亜大の先発は、第一戦を任されている 中村 稔弥(清峰出身・4年)左腕。左スリークォーターから、のらりくらりと投げてくる先発タイプ。球速は135~MAXで88マイル・141キロ程度と球威・球速の点では物足りないが、打ち難さとキレがありゲーム作ることができている。変化球は、スライダー・カーブ・チェンジアップ・ツーシーム系とかなり多彩。コントロールも安定していて、特に左打者の外角にスライダーを集めることができ、対左打者にとっては厄介なタイプの左腕。プロの先発だと厳しいかもしれないが、そういった対左打者用のリリーフとしてならば、うまくハマる可能性は秘めている。
国学院の先発は、ドラフト指名濃厚な 清水 昇(帝京出身・4年)右腕。オーソドックスな右上手投げから、常時140キロ~MAX91マイル・146キロを記録。曲がりながら沈むスライダーとチェンジアップをコーナーに集められる制球力があるが、投球がそれ以上でもそれ以下でもなく奥行きに欠ける。一つ一つのボールの威力は悪くないし、リリーフならば150キロも越えて来る能力もある。体格がないわけではないが、投球の底が見えてしまっているところをどう考えるか。ドラフト戦線では中位指名ぐらいになりそうな雰囲気だが、実際プロで今のままではモノになれるのかには懐疑的。投球になにか、もうひと工夫欲しい。
頓宮 裕真(亜細亜大4年)捕手 182/98 右/右
中村 稔弥(亜細亜大4年)投手 178/84 左/左
清水 昇(国学院大4年)投手 180/80 右/左
東洋大 VS 立正大
今や即戦力NO.1の呼び声まで上がるようになった 上茶谷 大河(東洋大姫路出身・4年)右腕が、この日も東洋大緒戦の先発を任された。正統派の右上手投げで、先発だと常時140キロ台~中盤ぐらい。追い込んだり、得点圏にランナーを進めたりすると、力を入れて140キロ台後半の球速を叩き出してくる。この日の最速は、マイガンで94マイル・151キロまで記録したが、神宮のガンでは147キロとかだったと記憶する。
この投手の良さは、回転数の多そうなストレートの質の良さ。特に高めの速球で、空振りを誘える。両サイドにボールを散らすコントロールもあるし、カウントが悪くなれば力を抜いてカウントを稼ぐこともできる。彼の素晴らしいのは、左打者外角の逆クロスの球筋の速球で低めにツーシーム気味に集められるところ。逆に右打者の外角クロスへの球筋は、立正打線に苦になく打ち返されていた力の無さは気になった。
スライダーも、身体に当たりそうなところから中に入れてカウントをとるフロントドアや、外角のボールゾーンからストライクゾーンに入れてくるバックドアにスライダーの使い分けてくる。普段ならばもう少しスプリット気味の縦の変化球を武器にしているはずだが、この試合では上手く決まらなかったのか? そういった球が少なかったように思う。クレバーなタイプかと思いきや、思い通りのピッチングができなかったのか? 結構苛立ってムキになって投げる場面もみられ、悪いときに悪いなりにというピッチングができなかった気がする。この春は順調にきすぎてきた感があり、そうではないときにいかに自分のピッチングができるかに注目したい。まぁすでに、1位指名濃厚なところまで評価を引き上げてきたので、切り替えて次回の登板投げてくれたらと思うのだが。
中川(東洋大)や小郷(立正大)などについては、以前にも触れたので今回は割愛。この日目立ったのは、立正の4番・伊藤 裕季也(日大三出身・4年)二塁手という選手。チームの4番に座る選手で、第一打席に上茶谷の外角のストレートを右中間スタンドに叩き込んだ。また別の打席では、スライダーをセンター前にはじき返すなど、パワフルなスイングが目を引いた。守備もセカンドということだが、さほどうまそうには見えなかったものの、丁寧にプレーをしようという意識が感じられる。ここまでリーグ戦では期待に応えられていなかったようだが、強打の二塁手として今後も注目してゆきたい。
東洋では、中川のあとを打つ佐藤 都也(聖光学院出身・3年)の強烈なスイングは印象的。特に捕手として4番を座る打力は確かで、来年に向けディフェンス力がどのレベルなのか注視してみたい存在。際立って肩が強いとかディフェンスでの印象はないのだが、ドラフト候補になりえる人材なのか見極めてゆきたい。
立正では最終回に、ドラフト候補の・釘宮 光希(日大三出身・4年)右腕が登場。175センチと上背のない投手だが、常時140キロ台~MAXで91マイル・146キロを記録。コントロールはアバウトなものの、高めの速球にが勢いがある。普段はフォークとのコンビネーションが中心だが、この日はうまく落ちなかったのか?横滑りするスライダーを多く織り交ぜ、投球を組み立てていた。この投手、速球に勢いがあるだけでなく、縦の変化が武器にできる点と、しっかりスライダーでカウントを整えることができ、スケールはないもののリリーフでならと思わせるものを持っている。この日は大量リードでの登板だっただけに、もっと大胆に投げても良かったのではないかという内容に留まった。指名となるとボーダーラインだが、個人的には下位指名なら有りなのではないかという感じで捉えている。秋まで継続して、能力を見極めてゆきたい。
上茶谷大河(東洋大4年)投手 181/85 右/右
佐藤都志也(東洋大3年)捕手 180/77 右/左
伊藤裕季也(立正大4年)二塁 181/90 右/右
釘宮 光希(立正大4年)投手 175/75 右/右
亜細亜大 VS 国学院大
この試合の注目は、亜大の 頓宮 裕真(岡山理大付出身・4年)が、捕手としてスタメン出場したこと。ボールを捉えたときの迫力は、今年の大学生でもNO.1ではないかという頓宮。この日も第一打席には、少々差し込まれたもののライトのエラーを誘う大きなフライを放つなど、さすがのパワーを感じさせた。
捕手としては、内外野にしっかり指示が出せるリーダーシップがある(チームでも主将だし)。キャッチングも重心を低く落としながらミットを動かさないで捕球できるなど、けして悪い選手ではない(微妙にフレーミングも)。リードは、結構内角を突く強気な一面も魅せるし、打球への反応も鈍くはなかった。
気になるのは、ランナーがいても座ったまま返球したり、捕手としての実戦不足なのかフライを落としたりもして未熟な部分も。スローイングは以前ほど捕ってから焦って投げようという感じではなく、時間がかかってでも正確に送球しようとする意志が感じられ、コントロールはだいぶ改善。1.9秒台~2.05秒ぐらいの送球はできている。ただしベース板を通過するときに、ボールが失速するなどプロの捕手としては物足りない一面も。プロでは緊急時の捕手ぐらいは期待できるが、捕手でレギュラーをというのは見えて来ない。あくまでも、圧倒的な破壊力を活かした打撃で勝負といったタイプだろう。打撃を生かしてとなると一塁ぐらしか見えて来ないので、一体どのぐらいの順位になるのか想像ができない。
亜大の先発は、第一戦を任されている 中村 稔弥(清峰出身・4年)左腕。左スリークォーターから、のらりくらりと投げてくる先発タイプ。球速は135~MAXで88マイル・141キロ程度と球威・球速の点では物足りないが、打ち難さとキレがありゲーム作ることができている。変化球は、スライダー・カーブ・チェンジアップ・ツーシーム系とかなり多彩。コントロールも安定していて、特に左打者の外角にスライダーを集めることができ、対左打者にとっては厄介なタイプの左腕。プロの先発だと厳しいかもしれないが、そういった対左打者用のリリーフとしてならば、うまくハマる可能性は秘めている。
国学院の先発は、ドラフト指名濃厚な 清水 昇(帝京出身・4年)右腕。オーソドックスな右上手投げから、常時140キロ~MAX91マイル・146キロを記録。曲がりながら沈むスライダーとチェンジアップをコーナーに集められる制球力があるが、投球がそれ以上でもそれ以下でもなく奥行きに欠ける。一つ一つのボールの威力は悪くないし、リリーフならば150キロも越えて来る能力もある。体格がないわけではないが、投球の底が見えてしまっているところをどう考えるか。ドラフト戦線では中位指名ぐらいになりそうな雰囲気だが、実際プロで今のままではモノになれるのかには懐疑的。投球になにか、もうひと工夫欲しい。
頓宮 裕真(亜細亜大4年)捕手 182/98 右/右
中村 稔弥(亜細亜大4年)投手 178/84 左/左
清水 昇(国学院大4年)投手 180/80 右/左
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