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2018年夏 甲子園5日目レポート・後編


第三試合 創志学園 VS 創成館

創成館の先発・川原 陸(3年)左腕は、U-18日本代表候補のドラフト候補。185/84 の雄大な体格を活かしたフォームから、135キロ前後の速球とスライダーを中心にピッチングを組み立ててくる。神宮大会では大阪桐蔭を破り、選抜でもベスト8。そんな経験豊富な彼でも、甲子園初戦は特別でピリッとしない内容だった。

元々相手を押し切れるほどの速球に勢いがなく、それでいて相手を仕留め来るほどの変化球がない。ピンチになればなるほどギアを上げて力を発揮する精神力の強さが持ち味だが、この試合では踏ん張りが効かず甘い球を打たれてしまった。大崩しないゲームメイクできる投手との印象を受けるが、本格的に投手に転向して日が浅いのだという。そういった思いどうりに投げられなかったときに、どう対応すべきかの引き出しがまだ少なかったのかもしれない。

それでもまだまだ秘めたる能力があるとプロ側からも評価されており、志望届けを提出すれば4位以降にはなってしまうかもしれないが、本会議中に指名される可能性は高いのではないかとみている。大学などで才能を磨くのもよし、プロ志向が高いのであれば提出するのもよしといったタイプだろうか。うまく引き出しを増やすことができれば、プロでもローテーション投手にまで育つかもしれない。

一方の創志学園の先発・西 純矢(2年)右腕も、下級生ながらU-18の日本代表候補に選出されている逸材。コンスタントに145キロ前後~MAX149キロを記録する球速や、マウンドで吠える気合の入った投球が注目されがち。しかしストレートを低めに集めたり、内角を厳しく突いたりとコントロール・活かし方も実戦的。特に低めに切れ込むスライダーのキレは一級品で、この球を見極めるのは高校では困難。またこのスライダーを、右打者だけでなく左打者の膝下に投げる技術を持っている。球速はでるがスケール型というよりは、総合力やパッとマウンドを外せるような野球センスが光るタイプ。来夏までにさらに凄みを増して行けるのか注目されるが、このまま順調にゆけば上位指名でのプロ入りは揺らがない。

打者では、創成館の核弾頭・峯 圭汰(3年)中堅手の思いっきりの良さが光った。走塁でも、相手の隙きを突く次の塁を狙うアグレッシブなプレーヤー。また4番の 杉原 健介(3年)三塁手は、鋭い打球を放つ強打者。それでいて三塁手としての動きも好いなど、攻守にバランスがとれていた。ともに、大学などで野球を続けて行ける選手だろう。

創志学園では、岡山県大会で5本塁打を放った 金山 昌平(3年)一塁手の存在感が光る。けして荒削りな一発屋ではなく、対応力もありレフト方向へも打ち返す技術も兼ね備えている。高校からプロとまではゆかないだろうが、社会人でもやって行けそうな力の持ち主だった。さらに背番号6を付けながらレフトを守る、中山 瞬(3年)左翼手あたりも、振りの良さが目立ち秘めたるポテンシャルは高いのではないかという印象を受けた。大学などで、才能が開花することを楽しみにしたい。

川原 陸 (創成館3年)投手 185/84 左/左
峯  圭汰(創成館3年)中堅 171/70 右/右
杉原 健介(創成館3年)三塁 165/82 右/左

西  鉄矢(創志学園2年)投手 184/79 右/右
金山 昌平(創志学園3年)一塁 182/83 右/左
中山 瞬 (創志学園3年)左翼 180/82 右/右

第四試合 興南 VS 土浦日大

土浦日大の先発・富田 卓(3年)右腕は、183/82 と骨太の体格になり昨年から大幅にパワーアップ。それでも球速は135キロ前後と平凡で、むしろフォークボール並に縦に落ちるスライダーと左打者にはツーシーム・チェンジアップ系の小さく沈む球に特徴がある。変化球がよく、コントロールにも大きな乱れはない。それだけに、大学などでストレートにさらなる磨きがかかればという期待は抱きたくなる。この一年で9キロの球速を伸ばしたように、弛まる努力を続けることで何処まで資質を膨らませられるのか人の可能性を目撃したい。

興南では、2番手でノーアウト満塁から登板した 宮城 大弥(2年)左腕の投球に尽きる。左腕からコンスタントに140キロ前後を記録する速球を、右打者内角の厳しいところに投げ込んでくる。速球に勢いがあるだけでなく、低めで変化するスライダーでも空振りが誘える。特に左投手のスピード表示の厳しい甲子園で、MAX143キロを記録した能力は確か。元々マウンドさばきが好い投手だけに、秋以降九州地区を代表するサウスポーとしてクローズアップされそうだ。当然来年のドラフト候補として、マークされる一人になるだろう。

打者では左サイドの藤木球筋に苦しんだものの、土浦日大4番の 井上 莞嗣(3年)三塁手のパワフルな打撃には今後も注目。少々脆いところがあるのと、サードの守備の動きの悪さは気になる材料。大学などで、そのへんを改善してゆければ資質は高い。興南では1年生ながらスタメンを張っていた・西里  颯 (1年)三塁手が、上本博紀(阪神)ばりの不思議な嗅覚を持っていそうな選手で、今後どうなってゆくのか見守ってゆきたい。

富田 卓 (土浦日大3年)投手 183/82 右/右
井上 莞嗣(土浦日大3年)三塁 188/92 右/左

宮城 大弥(興南2年)投手 173/70 左/左
西里 颯 (興南1年)三塁 176/68 右/右

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