10/10 東都二部レポート
2018/10/10|Category:観戦記
第一試合 青山学院大 VS 拓殖大
青学の先発は、河端 優馬(高岡商出身・4年)右腕。今秋のリーグ戦では、150キロ以上を記録したと評判の投手。しかしプロ志望届けは提出せずに、HONDAへ進むという。スラッとした投手体型から投げ込む正統派で、先発だと140キロ前後~89キロマイル(143キロ)ぐらいと驚くほどのものはない。変化球は横滑りするスライダーに、フォークだかチェンジアップ系の球もあるが大きなウエートは占めていない。特に細かいコントロールや、微妙な駆け引きができるタイプでもなく、本当に速球とスライダーをストライクゾーンに投げ込んでくる感じのシンプルな内容。志望届けを提出すれば指名されても不思議ではないものの、即戦力になりえたかと言われると微妙なライン。秋はここまで好い成績を収めているが、社会人を選択したのは間違いではないかもしれない。ただし好素材ではあるので、2年後には確実にプロ入りをして欲しい一人。
拓大の方では、プロ志望届けを提出している 松本 凌太(帝京五出身・4年)一塁手が、2番打者として出場。センターに鋭く打ち返すスイングの速さは感じられたが、ポジションがポジションだけに、指名となるとどうだろうか? 高校時代は双子の選手として注目され、ショートとして活躍。兄の将太の方はレポート作成したのだが、この弟の凌太の方は作成しなかった。
また同じく志望届けを提出した 蔡 鉦宇(八戸学院光星出身・4年)は、DHの出場で3打席凡退で途中交代。こちらも、NPBのドラフトとなると厳しいのではないかと思われる。彼も、高校時代にレポートを作成したことがある選手。当時から、甘い球を逃さない強打が自慢の一塁手でした。
河端 優馬(青学大)投手 186/88 右/右
松本 凌太(拓殖大)一塁 176/79 右/左
蔡 鉦宇(拓殖大)DH 173/71 右/左
第二試合 日大 VS 国士舘大
日大の先発・小谷野 楽夕(日大三出身・2年)右腕は、183/79 の均整のとれた体格から投げ込まれるストレートが実に力強い。日大三時代の記憶もない選手でしたが、コンスタントに145キロを記録しMAXで91マイル・146キロまで到達。スライダー・チェンジアップを織り交ぜるピッチングスタイルで、投球術に奥行きはないものの、力で相手をねじ伏せるに来る。現在第二戦の先発を任されているように、このまま最終学年まで成長を続ければドラフト候補に入ってくる器だろう。
いっぽう国士舘の先発・赤羽 陸(市立和歌山出身・2年)右腕は、全国でもお馴染みの投手。こちらは普段は130キロ台のボールが多いのだが、要所で140キロ台中盤(MAX92マイル・148キロ)まで到達していた。こちらもスライダーを中心に投げ込む投手だが、ボールの強さという意味では小谷野方が感じられる。そのぶん投球センスに優れていて、何か同じ和歌山出身の 西口文也(元西武)を彷彿とさせる飄々としたタイプだった。赤羽は高校時代からプロから注目されてきた素材だけに、やはり2年後にはドラフトにかかるレベルまでゆきたいところ。こちらは力よりも、実戦派という感じがする。
日大では、プロ志望届けを提出した 長沢 吉貴(佐野日大出身・4年)中堅手が注目。172/62 の小柄な外野手だが、攻守のスピード感が抜群。特に快速を活かした、足を活かしたプレーで揺さぶったり盗塁を仕掛けてくる。また中堅の守備もうまく、守備範囲が広い。肩も基準レベル以上のものはあり、守備・走塁はプロ級。打撃もひ弱さは感じられず、第一打席にはセカンド強襲の当たりで出塁。さらに続く第二打席には、鋭いスイングで一二塁間を破っていった。大学日本代表選考会・平塚合宿にも招集されており、実戦派の外野手として面白いだろう。こういったタイプの外野手を欲している球団としては面白い存在で、下位~育成あたりならば指名があっても不思議ではない。指名確実とは言えないが、指名が有力なレベルではないのだろうか。
小谷野楽夕(日本大2年)投手 183/79 右/右
長沢 吉貴(日本大4年)中堅 172/62 右/左
赤羽 陸 (国士舘大2年)投手 179/72 右/右
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