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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2019年センバツレポート6


大会5日目・第一試合 明石商 VS 国士舘

明石商では、来年のドラフト候補と目される二人に注目。先発の 中森 俊介(2年)右腕は、小さめなテイクバックながら、無理せずに130キロ台後半~140キロ台中盤を叩き出せる能力がある。ボールの質・制球力も安定しており、すでに一学年上のドラフト候補に混ぜても遜色のないレベル。変化球は、スライダーとチェンジアップ。特にチェンジアップに自信があり、この球を多く使ってくる。1年夏から将来ドラフト候補に入ってくるのは間違いなさそうな素材だったが、順調に成長中。ただしそれほど身体が大きくないのとテイクバックが小さめな点で、来年の目玉レベルといった領域まで行けるのかは現状微妙だろう。

まるでソフトバンクの 柳田 悠岐 ばりのフルスイングに特徴がある 来田 涼斗(2年)中堅手の振り出しの好さも健在だった。タイムリーヒットや犠牲フライなど、この試合でも存在感を示した。昨夏よりも、一回り身体が大きくなって筋肉が付いてきた。ただし178センチぐらいの体格で、187センチの破格な体格から高い身体能力を誇っていた柳田に比べると、スケール点では見劣りする。また昨夏に計測したときは、一塁到達タイムが4.1秒前後と並だった(もっと速いタイムは出せそう)ことを考えると、そこまで身体能力が突出しているのかは見極めてゆきたいポイント。それでも、高校からプロ入りしそうなマインドと才能の持つ主であることは間違いない。

国士舘にはドラフト候補はいなかったが、骨折明けでなんとか大会に間に合わせた 黒沢 孟朗(2年)一塁手 の打力には見るべきものがある。独特のしゃがみ込む構えは個性的だが、打撃の能力は下級生ながら突出している。この試合では結果を残せなかったが、しっかり調整できれば全国レベルでも非凡な打力を示してくれるだろう。ただし168センチと小柄で、守備・走力でアピールするタイプではないだけに、来年のドラフト候補とかそういったタイプではなさそうだ。

中森 俊介(明石商2年)投手 181/79 右/左
来田 涼斗(明石商2年)中堅 178/78 右/左

黒沢 孟朗(国士舘2年)一塁 168/72 右/左

大会5日目・第二試合 松山聖陵 VS 大分

大分は、なかなかのタレント集団だった。中でも1番の足立 駿(3年)二塁手は、大型で振り抜きの好いスイングはドラフト候補の匂いがして来る選手。一塁までの塁間は4.2秒ぐらいと平凡なのと、二塁手の守備がどのレベルなのか、夏まで追いかけてみたい選手だった。

また大会前から九州屈指の捕手として注目されていた 江川 侑斗(3年)捕手もドラフト候補。1球1球立ち上がって返球する丁寧さと、細かくグランドに指示を出す捕手らしい捕手。リードなども考えてやれており、キャッチングなどもフレミングを使って研究熱心だ。走者が滑り込む前に到達した送球だったが、タイム的には2.05秒前後と平凡。地肩に関してはドラフト候補としては平均的。U-15の日本代表で4番を打っていたという打撃も、合わせるのは下手ではないが、けして突出した打力の持ち主には見えない。一つ気になったのは、低めの球に対し上からミットを被せに行ってしまうところがどうなのか?といった疑問は残った。ポテンシャルよりセンス型で、高校からプロというよりも強豪・名門大学などに進むアマチュアのエリート街道を渡り歩いてゆく選手なのかもしれない。彼も夏まで追いかけて、その能力を見極めてゆきたい。

その他にも、この試合で大活躍だった3番の 小手川 巧(3年)中堅手や、柔らかいハンドリングを活かした打撃が非凡な4番・中尾 拓士(3年)一塁手なども目立っていたが、共に身体能力的に平凡で高校からプロといったタイプでは無さそうだ。それでも中尾の打撃は面白いので、将来的にどうなってゆくのか今後も気にかけてゆきたい。

また松山聖陵の方でも、3番の 折田 玲(3年)中堅手の振り抜きの良いスイングは光っていた。一塁までの塁間は4.2秒ぐらいと平凡で、体格も含めて高校からプロといったことは難しいかもしれない。しかし打撃には面白いものを持っているので、彼も大学など上のレベルでも活躍が期待できる素材ではないのだろうか。

また5番を打っていた 岸田 明翔(2年)捕手も、パワフルな打撃が目立っていた。こちらはちょっとフットワークが重苦しいものの、ワンバウンドするような球に対してはミットが下から出るなど補球はしっかりしていた。また送球も捕ってから投げるまでの型がしっかりしており、2.05秒ぐらいだったがしっかり走者を刺していた。打撃もパワフルでありながら、難しい球についていってヒットゾーンに落とすなど、なかなかしぶとさもある。もう少し攻守にキレが欲しい部分はあるが、来年には愛媛を代表する捕手に育っているのではないのだろうか。

足立 駿 (大分3年)二塁 183/80 右/左
江川 侑斗(大分3年)捕手 178/75 右/右
小手川 巧(大分3年)中堅 181/73 右/右
中尾 拓士(大分3年)一塁 176/75 右/左

折田 玲 (松山聖陵3年)中堅 172/68 右/左
岸田 明翔(松山聖陵2年)捕手 174/85 右/右

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