春季神奈川大会レポート
2019/04/26|Category:テレビ・動画観戦
私の地元神奈川では、春季神奈川大会の準決勝が行われました。今回は、準決勝に登場した4チームの選手達について取り上げてみたいと思います。
鎌倉学園 vs 東海大相模
東海大相模では、3・4番の存在が際立つ。遠藤 成(3年)遊撃手は高校通算35本目のホームランをライトスタンドに叩き込んだ。振り出しの鋭い打者で、ヘッドスピード・打球の速さは際立っている。遊撃手としてはやや細かい動きに欠けるきらいはあるが、肩の強さは一級品。上のレベルでショートは難しいかもしれないが、二塁・三塁・外野あたりを担って行けそうな素材ではある。また一塁までの塁間も、左打席から4.05秒前後と基準以上の走力。同じ神奈川の 森 敬斗(桐蔭学園)遊撃手にもヒケをとらない素材であり、プロ志望届けを提出すれば高校からのプロ入りも望めそうな力量の持ち主だった。
4番を打つ 西川 僚祐(2年)左翼手は、すでに神奈川屈指のスラッガーという位置づけに。186/90 という迫力満点の体格から、パワフルな打球を連発する。大型でパワフルなぶん、キレとスピード感に欠けるところがある。打撃は対応力・長打力とも水準を満たすものがあるが、打球勘の悪い守備も球際では意外にミスは少ない。しかしスケール満点の素材ではあるが、守備・走力でのアピールに欠けるぶん打撃で圧倒できるかに懸かっている。いずれにしても神奈川においては、来年度世代を代表するスラッガーに育ってゆきそうだ。
鎌倉学園では、バッテリーの存在が光った。エースの作野 友哉(3年)左腕は、常時130キロ前後~中盤ぐらいだと思うが正統派のサウスポー。投げ込まれるボールにはピュッと手元での切れがあり、高めの速球には思わずバットが出てしまう。変化球は、カーブ・スライダー・チェンジアップと一通りあり、うまくコンビネーションで交えて来る。微妙なところを突くコントロールもあり、まとまりのある好投手。神奈川リーグあたりの地方の大学ならば、活躍して行けそうな素材ではないのだろうか。
バッテリーを組む・中村 凌輔(2年)捕手も、なかなかの好捕手。非常にインサイドワークに優れた選手で、エース作野の持ち味を引き出していた。特に、高めを使い方がうまい。またキャッチングやフットワークなどもよく、テンポの好い投球を演出していた。打ってもチームで5番を任されるなど、すでに中心選手。打撃では結果は出なかったが、しっかりした型を持っており潜在能力は高いとみた。彼もまた、来年度の神奈川を代表する捕手に育ってゆくのではないのだろうか。
また東海大相模では、エースナンバーを付けた 柴藤 大輝(3年)右腕が決勝戦のリリーフで登場。球速は130キロ台中盤ぐらいで、驚くような球威・球速のあるサイドハンドではない。しかしスライダーを体に当たりそうなところから内角に曲げてくるフロントドアを魅せたかと思ったら、今度は外角一杯にストレートを決めたりと球種の少なさをバリエーションで補うことができている。変化球は、スライダーとシンカー。また高めの吊り球に、桐光学園の打者が空振りをしていたのが目を惹いた。大学進学タイプだろうが、青柳 晃洋(川崎工-帝京大-阪神)のように、大学でさらなるパワーアップを遂げれば投球術に長けるだけに将来面白い存在になりえるかもしれない。
遠藤 成 (東海大相模3年)遊撃 178/76 右/左
西川 僚祐(東海大相模2年)左翼 186/90 右/右
柴藤 大輝(東海大相模3年)投手 178/70 右/右
作野 友哉(鎌倉学園3年)投手 177/71 左/左
中村 凌輔(鎌倉学園2年)捕手 右/右
桐光学園 vs 横浜
桐光学園のエース・安達 壮汰(2年)左腕は、腕の長い体型でゆったりしたフォームから投げ込んでくる。そのため球速こそ135~140キロぐらいだと思うのだが、なかなか掴みどころのない厄介なタイプ。変化球は、スライダー・カーブ・チェンジアップなどで、特にチェンジアップの落差が鋭い。来年ドラフト指名されるかは別にして、神奈川を代表する素材としてドラフト候補には名前を連ねてきそうだ。むしろすでに4番に座っている、野手としての方がスケールは上かもしれないが。打力の方は、サウスポーという稀少価値との天秤にかけられ、卒業後の道が変わってきそう。
横浜の先発は、エースナンバーを託された・木下 幹也(2年)右腕。選抜時よりも体を少し捻って投げるフォームになり、球速は130キロ台後半~140キロ台前半ぐらいだろうか? 緩いカーブやスライダー・フォーク系の沈む球もあり安定感では横浜投手陣の中でも随一の存在。まだ凄みのある投球ではないが、コントロール・変化球・マウンド捌きもそれなりで、来夏までに総合力を引き上げて行ければ高校からのプロ入りも夢ではないだろう。現状は、柳裕也(明大-中日)のような、大学を経てからといったタイプには感じられるが。
横浜では、リリーフでドラフト上位候補の及川 雅貴(3年)左腕が登場。代わった7回は、足場が悪い中でもスライダーの制球もよくナイスリリーフを魅せた。しかし続く8回には連続四球などで失点するなど、悪い時の及川が顔を覗かせた。選抜時よりは好い感じなので、夏までにしっかりしたものを作って最後の夏に挑んできてもらいたい。高校の時点で才能が開花できるのかは微妙だが、持ち得る潜在能力は今年の左腕候補でもNO.1であるのは変わらないだろう。
桐光では3番の 馬込 悠(2年)三塁手も、なかなか素晴らしいスイングをする強打者。左打席から4.35秒前後と走力が物足りないのと、三塁手としては守備範囲は広そうだがキャッチングはどうだろうか? 打撃では好いものを持っているので、今後の成長次第ではドラフト候補にも上がってくるだろう。
また決勝のマウンドで先発に上がった 谷村 然(桐光学園3年)右腕は、下級生の頃からチームを支えてきた経験豊富な投手。普段の球速は135キロ前後だが、要所では140キロを越えてきそうな勢いがある。変化球は緩いカーブで緩急を効かせつつ、縦に鋭く落ちるフォークを武器にする。高校からのプロ入りは厳しそうだが、大学での成長次第ではリリーフタイプとして期待が持てる。
また1年生の頃から、「松井裕樹(楽天)二世」と注目されてきた 冨田 冬真(3年)左腕も最終学年を迎えた。球速は130キロ~中盤ぐらいという感じで、思ったほど球威・球速を増してきていないのは気になる材料。左腕らしい大きなカーブとのコンビネーションだが、現状ドラフト云々の匂いはして来ない。彼も大学などで、ストレートが磨かれることを待ちたいところ。特に神奈川の球児は、大学に入ってから伸びる選手が多いので。
安達 壮汰(桐光学園2年)投手 178/78 左/左
馬込 悠 (桐光学園2年)三塁 175/70 右/左
谷村 然 (桐光学園3年)投手 179/84 右/右
冨田 冬真(桐光学園3年)投手 171/72 左/左
木下 幹也(横浜2年)投手 185/85 右/右
及川 雅貴(横浜3年)投手 183/74 左/左
今年の神奈川の球児で指名されそうなのは、及川(横浜)左腕・森(桐蔭学園)遊撃手、遠藤(東海大相模)遊撃手の三人だとみている。ただし森や遠藤は上位指名などで指名されそうな状況じゃない限り、大学などに進学を選択する可能性も充分考えられるのではないのだろうか。
鎌倉学園 vs 東海大相模
東海大相模では、3・4番の存在が際立つ。遠藤 成(3年)遊撃手は高校通算35本目のホームランをライトスタンドに叩き込んだ。振り出しの鋭い打者で、ヘッドスピード・打球の速さは際立っている。遊撃手としてはやや細かい動きに欠けるきらいはあるが、肩の強さは一級品。上のレベルでショートは難しいかもしれないが、二塁・三塁・外野あたりを担って行けそうな素材ではある。また一塁までの塁間も、左打席から4.05秒前後と基準以上の走力。同じ神奈川の 森 敬斗(桐蔭学園)遊撃手にもヒケをとらない素材であり、プロ志望届けを提出すれば高校からのプロ入りも望めそうな力量の持ち主だった。
4番を打つ 西川 僚祐(2年)左翼手は、すでに神奈川屈指のスラッガーという位置づけに。186/90 という迫力満点の体格から、パワフルな打球を連発する。大型でパワフルなぶん、キレとスピード感に欠けるところがある。打撃は対応力・長打力とも水準を満たすものがあるが、打球勘の悪い守備も球際では意外にミスは少ない。しかしスケール満点の素材ではあるが、守備・走力でのアピールに欠けるぶん打撃で圧倒できるかに懸かっている。いずれにしても神奈川においては、来年度世代を代表するスラッガーに育ってゆきそうだ。
鎌倉学園では、バッテリーの存在が光った。エースの作野 友哉(3年)左腕は、常時130キロ前後~中盤ぐらいだと思うが正統派のサウスポー。投げ込まれるボールにはピュッと手元での切れがあり、高めの速球には思わずバットが出てしまう。変化球は、カーブ・スライダー・チェンジアップと一通りあり、うまくコンビネーションで交えて来る。微妙なところを突くコントロールもあり、まとまりのある好投手。神奈川リーグあたりの地方の大学ならば、活躍して行けそうな素材ではないのだろうか。
バッテリーを組む・中村 凌輔(2年)捕手も、なかなかの好捕手。非常にインサイドワークに優れた選手で、エース作野の持ち味を引き出していた。特に、高めを使い方がうまい。またキャッチングやフットワークなどもよく、テンポの好い投球を演出していた。打ってもチームで5番を任されるなど、すでに中心選手。打撃では結果は出なかったが、しっかりした型を持っており潜在能力は高いとみた。彼もまた、来年度の神奈川を代表する捕手に育ってゆくのではないのだろうか。
また東海大相模では、エースナンバーを付けた 柴藤 大輝(3年)右腕が決勝戦のリリーフで登場。球速は130キロ台中盤ぐらいで、驚くような球威・球速のあるサイドハンドではない。しかしスライダーを体に当たりそうなところから内角に曲げてくるフロントドアを魅せたかと思ったら、今度は外角一杯にストレートを決めたりと球種の少なさをバリエーションで補うことができている。変化球は、スライダーとシンカー。また高めの吊り球に、桐光学園の打者が空振りをしていたのが目を惹いた。大学進学タイプだろうが、青柳 晃洋(川崎工-帝京大-阪神)のように、大学でさらなるパワーアップを遂げれば投球術に長けるだけに将来面白い存在になりえるかもしれない。
遠藤 成 (東海大相模3年)遊撃 178/76 右/左
西川 僚祐(東海大相模2年)左翼 186/90 右/右
柴藤 大輝(東海大相模3年)投手 178/70 右/右
作野 友哉(鎌倉学園3年)投手 177/71 左/左
中村 凌輔(鎌倉学園2年)捕手 右/右
桐光学園 vs 横浜
桐光学園のエース・安達 壮汰(2年)左腕は、腕の長い体型でゆったりしたフォームから投げ込んでくる。そのため球速こそ135~140キロぐらいだと思うのだが、なかなか掴みどころのない厄介なタイプ。変化球は、スライダー・カーブ・チェンジアップなどで、特にチェンジアップの落差が鋭い。来年ドラフト指名されるかは別にして、神奈川を代表する素材としてドラフト候補には名前を連ねてきそうだ。むしろすでに4番に座っている、野手としての方がスケールは上かもしれないが。打力の方は、サウスポーという稀少価値との天秤にかけられ、卒業後の道が変わってきそう。
横浜の先発は、エースナンバーを託された・木下 幹也(2年)右腕。選抜時よりも体を少し捻って投げるフォームになり、球速は130キロ台後半~140キロ台前半ぐらいだろうか? 緩いカーブやスライダー・フォーク系の沈む球もあり安定感では横浜投手陣の中でも随一の存在。まだ凄みのある投球ではないが、コントロール・変化球・マウンド捌きもそれなりで、来夏までに総合力を引き上げて行ければ高校からのプロ入りも夢ではないだろう。現状は、柳裕也(明大-中日)のような、大学を経てからといったタイプには感じられるが。
横浜では、リリーフでドラフト上位候補の及川 雅貴(3年)左腕が登場。代わった7回は、足場が悪い中でもスライダーの制球もよくナイスリリーフを魅せた。しかし続く8回には連続四球などで失点するなど、悪い時の及川が顔を覗かせた。選抜時よりは好い感じなので、夏までにしっかりしたものを作って最後の夏に挑んできてもらいたい。高校の時点で才能が開花できるのかは微妙だが、持ち得る潜在能力は今年の左腕候補でもNO.1であるのは変わらないだろう。
桐光では3番の 馬込 悠(2年)三塁手も、なかなか素晴らしいスイングをする強打者。左打席から4.35秒前後と走力が物足りないのと、三塁手としては守備範囲は広そうだがキャッチングはどうだろうか? 打撃では好いものを持っているので、今後の成長次第ではドラフト候補にも上がってくるだろう。
また決勝のマウンドで先発に上がった 谷村 然(桐光学園3年)右腕は、下級生の頃からチームを支えてきた経験豊富な投手。普段の球速は135キロ前後だが、要所では140キロを越えてきそうな勢いがある。変化球は緩いカーブで緩急を効かせつつ、縦に鋭く落ちるフォークを武器にする。高校からのプロ入りは厳しそうだが、大学での成長次第ではリリーフタイプとして期待が持てる。
また1年生の頃から、「松井裕樹(楽天)二世」と注目されてきた 冨田 冬真(3年)左腕も最終学年を迎えた。球速は130キロ~中盤ぐらいという感じで、思ったほど球威・球速を増してきていないのは気になる材料。左腕らしい大きなカーブとのコンビネーションだが、現状ドラフト云々の匂いはして来ない。彼も大学などで、ストレートが磨かれることを待ちたいところ。特に神奈川の球児は、大学に入ってから伸びる選手が多いので。
安達 壮汰(桐光学園2年)投手 178/78 左/左
馬込 悠 (桐光学園2年)三塁 175/70 右/左
谷村 然 (桐光学園3年)投手 179/84 右/右
冨田 冬真(桐光学園3年)投手 171/72 左/左
木下 幹也(横浜2年)投手 185/85 右/右
及川 雅貴(横浜3年)投手 183/74 左/左
今年の神奈川の球児で指名されそうなのは、及川(横浜)左腕・森(桐蔭学園)遊撃手、遠藤(東海大相模)遊撃手の三人だとみている。ただし森や遠藤は上位指名などで指名されそうな状況じゃない限り、大学などに進学を選択する可能性も充分考えられるのではないのだろうか。
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