2019年夏 甲子園レポート1
2019/08/06|Category:テレビ・動画観戦
大会初日第一試合・八戸学院光星 VS 誉
この試合の注目は、ドラフト指名濃厚な 武岡 龍世(八戸学院光星3年)遊撃手。打球への一歩目の反応も鋭く、フットワーク・・キャッチング・スローイングと基準レベルにある守備力には見るべきものがあった。特に踏ん張りどころからでも送球が乱れずアウトにできるなど、地肩もまずまず。打撃でも一二塁間を破るタイムリー・あわやホームランになりそうだったセンターオーバーのスリーベースを放った。また外角を難しい球をしぶとく食らいついてセンター前に落とすなど、打つ方でも才能の片鱗を魅せてくれた。野球エリートながら、泥臭くボールに食らいつくことができるマインドも中々のもの。志望届けを提出すれば、中位(3位~5位)以内での指名は充分期待できるだろうし、プロでもニ遊間で勝負して行ける選手ではないのだろうか。
投手では二番手に登板した、山田 怜卓(3年)右腕が目を惹いた。球速は140キロ前後でも、ベース板の上まで勢い・強さが落ちないボールの力には見るべきものがある。かなりサイドに近いスリークォーターといった感じのフォームで、球離れが早くスライダーやシンカーなどのコマンドはもう一つといった印象。高校からプロといったタイプではないが、今後も大学などで資質を伸ばして行けるのか注目したい。
また2番を打つ・島袋 翔斗(3年)中堅手の肩・走力はプロ級の身体能力。打撃や総合力で高卒プロとかそういったことはないと思うが、今後の試合でも身体能力の高さには注目してゆきたい。
誉では、澤野 聖悠(3年)遊撃手が注目だった。183/84 という恵まれた体格の大型ショートだが、思いのほかフットワークには素軽さとスピード感があったものの、肩はそれほど強くは見えなかった。また高校通算26本塁打の打撃の方では、見せ場がなかったのは残念。こちらも高校からプロいったことはないと思うが、秘めたる能力はありそうなので、大学などで素質が開花するのか気に留めてみたい。
武岡 龍世(八戸学院光星3年)遊撃 178/77 右/左
山田 怜卓(八戸学院光星3年)投手 178/74 右/右
島袋 翔斗(八戸学院光星3年)中堅 167/64 右/左
澤野 聖悠(誉高校3年)遊撃 183/84 右/左
大会初日第2試合・佐賀北 VS 神村学園
神村学園の先発・田中 瞬太朗(2年)右腕は、135キロ前後(MAX139キロか?)の速球に加え、チェンジアップ・スライダー・カーブなど、多彩な変化球を織り交ぜ投球をまとめて来る。特にストレートが130キロ台中盤でもベース板の上まで強さが維持されており、今後体が大きくなってくれば来夏ぐらいには140キロ前後を連発して出せるようになるのではないのだろうか? 来年のドラフト候補という匂いはまだして来ないが、順調に伸びてくれば鹿児島を代表する選手に育ってゆくような気はしている。
その投球を支えたのが、松尾 将太(3年)捕手のボールのまわしの良いテンポに優れたリード。笑顔で2年生投手をもり立てるなどディフェンス力は確かで、大学などでも捕手を続けて行けそうな資質がある。また2年生ながら4番を務めていた 桑原 秀侍(2年)左翼手も、右方向への打球が外野の頭を越えるなど資質の高さを感じさせる強打者だった。
佐賀北の方では、3番の 古川 隼(3年)遊撃手が良かった。軽やかな遊撃守備も上のレベルでやって行けそうな動きの良さに加え、外角の難しい球にも対しても上から被せるようにヘッドを残してセンターへ打ち返す打撃技術の持ち主。攻守にバランスがよく、大学などでも野球を続けて行けそうな素材。
4番の 小野 颯真(3年)捕手は、どっしりとした構えから打力の高い捕手。捕手としてはフットワークや肩に際立つものは感じられないものの、インサイドワークにはセンスを感じさせる。打撃型かと思いきや、チームを甲子園に導いたリードには光るものがあった。
また1年生ながら一番打者を任されていた 中村 一翔(佐賀北1年)左翼手は、180/78 と体格にも恵まれ、鋭いスイングが目を惹いた。試合では結果は残せなかったが、ボールを見極める「眼」の良さを持っている。また一塁まで左打席から4.2秒フラットで駆け抜けるなど、走力も基準レベル。2年後に、佐賀でどのような存在になっているのかその成長を待ちたい。
田中瞬太朗(神村学園2年)投手 176/75 右/左
松尾 将太(神村学園3年)捕手 172/69 右/右
桑原 秀待(神村学園2年)左翼 174/75 右/右
古川 隼 (佐賀北3年)遊撃 168/73 右/左
小野 颯真(佐賀北3年)捕手 172/78 右/左
中村 一翔(佐賀北1年)左翼 180/78 左/左
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