2019年夏 甲子園レポート5
2019/08/10|Category:テレビ・動画観戦
甲子園大会三日目・第二試合 明徳義塾 VS 藤蔭
この試合の注目は、安田 陸(明徳義塾3年)捕手。1年秋の神宮大会で、チームを優勝に導くなど世代をリードする捕手の一人だった。しかし肩の故障のため、ようやく夏に間に合った形。捕ってはすぐに投手に返球するテンポを大事にする選手なので、一見雑に見えてしまうプレースタイル。しかしキャッチング・ワンバウンド処理はしっかりしていて、ランナーを出せば立ってボールを返すなど基本はできている。リードも考えて行えており、送球以外のディフェンス力は高い。しかし試合では送球の機会がなく、現状の肩の状態はよくわからず。また4番を務める打撃でも、死球・四球・死球・セカンドゴロとよくわからなかった。それだけに次戦で、打撃と送球がどのレベルなのか見極めたい。ただし肩を痛めていたという経緯からも、よほどのことがない限りは、進学して様子をみることになるのではないのだろうか。
そのほか明徳では、1番を打つ 古沢 怜大(3年)中堅手は身体能力が高そうだったが、この試合では地味なヒット一本におさまり絶対値はよくわからず。こちらも、改めて次戦でのプレーで能力を見極めたい。ただしこの試合を観る限りは、高校からプロとかそういった選手ではないように思える。
藤蔭の方も、4番の 塚本 修平(3年)一塁手が、右に左にパワフルな打球が目立った。またこの選手、バウンドするような送球にもうまく拾うするなど、グラブさばきの良さが光った。大学などでも、野球を続けて欲しい選手だった。
安田 陸 (明徳義塾3年)捕手 180/88 右/右
古沢 怜大(明徳義塾3年)中堅 171/76 右/右
塚本 修平(藤蔭高校3年)一塁 171/73 右/右
甲子園三日目・第三試合 国学院久我山 VS 前橋育英
前橋育英の先発・梶塚 彪雅(3年)右腕は、球速こそ135~140キロだったが切れのあるボールを投げ込んでいた。スライダーを中心に投球を組み立ててくるのだが、制球力・間を使った投球術もよく投手としてのセンスが感じられる。大学などで球威・球速が増して来ると、投球の土台ができている選手だけに勝てる投手へと変貌しそう。
野手も、俊足・好守の核弾頭・丸山 大河(3年)中堅手。ボールまわしにセンスの良さを感じさせる4番・須永 武志(2年)捕手は、新チーム以後楽しみな存在。またこの試合では、3番の 剣持 京右(3年)二塁手が、ハンドリングの柔らかさを生かして、内角の難しい球をうまく捌いていた。しかし一塁までの塁間が、左打席から4.4秒台と遅かったり、セカンドの守備でもさほどアピールする機会はなく、打つ以外の部分が物足りなかった。タレントの多いチームだったが、いずれも大学などに進んでからといった選手達だった。
国学院久我山では、西東京大会でもパワフルな打撃が目立った 宮崎 恭輔(3年)捕手の打撃が、この試合でも目を惹いた。181/90 のどっしりした体格で、打席での雰囲気が素晴らしい。けして対応力の高いタイプではないが、甘い球ならば逃さないという集中力の高さを感じさせる。
捕手としても一球一球、状況に応じて考えてプレーできるタイプ。リードや洞察力・キャッチングなど、想像以上に捕手らしい選手だった。その一方で大型故に、フットワークやスローイングの流れが重苦しい。二塁までの送球も2.0秒前後と並で、けして地肩が弱いとは思わないが、高校からプロといったそういった素材ではないように思える。
梶塚 彪雅(前橋育英3年)投手 177/76 右/右
丸山 大河(前橋育英3年)中堅 169/64 右/左
須永 武志(前橋育英2年)捕手 179/75 右/右
剣持 京右(前橋育英3年)二塁 180/83 右/左
宮崎 恭輔(国学院久我山3年)捕手 181/90 右/右
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