高校JAPAN VS 大学JAPAN (大学投手編)
2019/08/21|Category:ネタ
U-18高校代表と大学日本代表が激突した壮行試合、その試合の出場した大学生投手について簡単に印象を述べたいと思います。
森下 暢仁(明治大4年)投手 180/74 右/右
今年の大学NO.1投手で、佐々木朗希(大船渡)・奥川恭伸(星稜)と並ぶ、今ドラフトのビッグ3の一人です。佐々木・奥川が高校生であることを考えると、どうしても今すぐ戦力になりそうな選手が欲しい球団が、1位指名して来る可能性があります。ゆったりとしたフォームから、想像以上に手元までボールが来ているようで、なかなか打者がボールを捉えられないのが印象的。今年に入り球速も無理なく140キロ台後半を叩き出せるようになり、元々持っていた投球センス・変化球・制球力の土台の上に、うまくパワーアップを遂げられた印象です。大学での実績も申し分ないですし、大学選手権で日本一になり名実共に大学NO.1投手なのは間違いありません。一年目から、10勝前後は充分に計算できるのではないのでしょうか。
早川 隆久(早稲田大3年)投手 179/72 左/左
来年の1位指名が有力視されている、大学球界を代表するサウスポーです。木更津総合時代からの能力を考えれば、春まで通算で2勝はないだろうといった感じでしたが、今春ようやく3勝2敗(防御率2位)の成績を残すようになって形になってきました。140キロ台中盤を連発できるボールの威力は見ごたえがあり、変化球もコントロールにも破綻がないのですが、試合中盤になると慣れられてきて打たれるという傾向がありました。そのへんの投球のバリエーション・体力・精神力の改善が、今後見られるかがポイントだと思います。この試合ではさほど良くなかったのですが、森下も3年時まではピリッとしなかったので、最終学年で目の色が変わるのかどうかだと思います。
村上 頌樹(東洋大3年)投手 174/75 右/右
すでに東都通算9勝の実績をあげていますが、そのうち6勝は今春のリーグ戦であげました。それも最優秀防御率に輝くなど、世代屈指の実戦派です。身体は大きくなく球威・球速でガンガン押すタイプではないのですが、スピンの効いた140キロ台中盤の球の質で勝負するタイプ。コントロール・変化球・マウンド捌きなども完成されていて、智弁学園時代から好投手ぶりが光りました。すでに高校時代も、選抜優勝投手を経験。常に世代のトップクラスを経験してきた選手で、この投球は来年も変わらないと思います。まさに究極の実戦派タイプとして、華を獲るか実を獲るかの論争が今から湧き上がりそうな予感がします。
内間 拓馬(亜細亜大3年)投手 179/85 右/右
荒削りでまだ収まりが悪いところはあるのですが、ガッチリした体格から140キロ台後半を連発できる馬力があります。勝ち身に遅い部分はあるのですが、今春のリーグ戦では防御率1.71で4位と、けして荒削りなだけの投手ではありません。ボールの力・スペックは間違いなくあると思うのですが、コントロール・投球術など技術的な部分で物足りなさがあります。最終学年でもう少し総合力が引き上げられてくると、上位指名も現実味を帯びてくるのではないのでしょうか。
佐藤 隼輔(筑波大2年)投手 180/76 左/左
仙台高時代に仙台まで観に行った投手でしたが、順調にここまで来ている感じがします。1年秋には、いきなり防御率1位になるなど、高校からプロ行けば良かったじゃないと思わせるほどの実績です。ただしこの投手、肉体的な部分ではまだ未完成なところもあり、筑波のようにしっかりした計画を持って起用してくれる環境はあっているように感じます。球速も149キロ出ていましたが、ボールの質・勢いにも好いものがありました。まだ下級生なのでそれほど真剣にリーグ戦でも見てなかったのですが、早川以上にインパクトのあるボールをこの試合では投げ込んでいたと思います。順調に2年後には、1位指名を実現させて欲しい一人です。
山崎 伊織(東海大3年)投手 181/71 右/左
この日登板した大学生の中でも、一番の投球をしていたのはこの山崎ではないのでしょうか。MAXは147キロと他の投手達と大差はなかったのですが、左打者の内角にズバッと決めるなど、本気で高校生に対し攻めの投球を魅せてくれました。ボールの質・コントロール・変化球とのバランスも良く、来年世代の有力な1位候補なのは間違いありません。同時期の森下に比べれば、遥かに頼りになるボールや投球をしています。
吉田 大喜(日体大4年)投手 175/77 右/右
今や森下に次ぐ、今年の大学NO.2的な位置づけにいるのが、この 吉田 大喜 。元々ゲームメイクできる先発タイプだったのですが、シーズン後半からリリーフで起用されるようになりました。先発だと140~中盤ぐらいですが、リリーフだと145~150キロ級の球速で、ボールにも実に力強さがあります。縦の変化球も強力で、獲得したら先発でもリリーフでも1年目から一軍でそこそこやれるのではないのでしょうかね。位置づけ的には、ハズレ1位~2位ぐらいの選手だと思います。ちょっと 清水 昇(国学院大-ヤクルト1位)の状況に似ているのですが、個人的には清水よりワンランク上の評価をしています。
伊藤 大海(苫小牧駒沢大3年)投手 175/84 右/左
身体は大きくないのですが、全身を使って投げ込む躍動感の溢れるピッチャー。この日は力んで失点してしまいましたが、ボールの勢いは相変わらず素晴らしかったです。球速も151キロを記録していましたし、ちょっと同じ伊藤姓の 伊藤智仁 を彷彿とさせます。普段は勢いだけでなくある程度ゲームメイクできたり、キレのある変化球も併せ持ちます。彼も順調にゆけば、来年の上位候補なのは間違いありません。
(最後に)
現4年生は、全体的に人材が弱い世代です。そのためむしろ、下級生に好い人材が目立ちます。彼らが最終学年を迎える、来年・再来年は、大学投手陣もかなり期待して好い年になるのではないのでしょうか。
森下 暢仁(明治大4年)投手 180/74 右/右
今年の大学NO.1投手で、佐々木朗希(大船渡)・奥川恭伸(星稜)と並ぶ、今ドラフトのビッグ3の一人です。佐々木・奥川が高校生であることを考えると、どうしても今すぐ戦力になりそうな選手が欲しい球団が、1位指名して来る可能性があります。ゆったりとしたフォームから、想像以上に手元までボールが来ているようで、なかなか打者がボールを捉えられないのが印象的。今年に入り球速も無理なく140キロ台後半を叩き出せるようになり、元々持っていた投球センス・変化球・制球力の土台の上に、うまくパワーアップを遂げられた印象です。大学での実績も申し分ないですし、大学選手権で日本一になり名実共に大学NO.1投手なのは間違いありません。一年目から、10勝前後は充分に計算できるのではないのでしょうか。
早川 隆久(早稲田大3年)投手 179/72 左/左
来年の1位指名が有力視されている、大学球界を代表するサウスポーです。木更津総合時代からの能力を考えれば、春まで通算で2勝はないだろうといった感じでしたが、今春ようやく3勝2敗(防御率2位)の成績を残すようになって形になってきました。140キロ台中盤を連発できるボールの威力は見ごたえがあり、変化球もコントロールにも破綻がないのですが、試合中盤になると慣れられてきて打たれるという傾向がありました。そのへんの投球のバリエーション・体力・精神力の改善が、今後見られるかがポイントだと思います。この試合ではさほど良くなかったのですが、森下も3年時まではピリッとしなかったので、最終学年で目の色が変わるのかどうかだと思います。
村上 頌樹(東洋大3年)投手 174/75 右/右
すでに東都通算9勝の実績をあげていますが、そのうち6勝は今春のリーグ戦であげました。それも最優秀防御率に輝くなど、世代屈指の実戦派です。身体は大きくなく球威・球速でガンガン押すタイプではないのですが、スピンの効いた140キロ台中盤の球の質で勝負するタイプ。コントロール・変化球・マウンド捌きなども完成されていて、智弁学園時代から好投手ぶりが光りました。すでに高校時代も、選抜優勝投手を経験。常に世代のトップクラスを経験してきた選手で、この投球は来年も変わらないと思います。まさに究極の実戦派タイプとして、華を獲るか実を獲るかの論争が今から湧き上がりそうな予感がします。
内間 拓馬(亜細亜大3年)投手 179/85 右/右
荒削りでまだ収まりが悪いところはあるのですが、ガッチリした体格から140キロ台後半を連発できる馬力があります。勝ち身に遅い部分はあるのですが、今春のリーグ戦では防御率1.71で4位と、けして荒削りなだけの投手ではありません。ボールの力・スペックは間違いなくあると思うのですが、コントロール・投球術など技術的な部分で物足りなさがあります。最終学年でもう少し総合力が引き上げられてくると、上位指名も現実味を帯びてくるのではないのでしょうか。
佐藤 隼輔(筑波大2年)投手 180/76 左/左
仙台高時代に仙台まで観に行った投手でしたが、順調にここまで来ている感じがします。1年秋には、いきなり防御率1位になるなど、高校からプロ行けば良かったじゃないと思わせるほどの実績です。ただしこの投手、肉体的な部分ではまだ未完成なところもあり、筑波のようにしっかりした計画を持って起用してくれる環境はあっているように感じます。球速も149キロ出ていましたが、ボールの質・勢いにも好いものがありました。まだ下級生なのでそれほど真剣にリーグ戦でも見てなかったのですが、早川以上にインパクトのあるボールをこの試合では投げ込んでいたと思います。順調に2年後には、1位指名を実現させて欲しい一人です。
山崎 伊織(東海大3年)投手 181/71 右/左
この日登板した大学生の中でも、一番の投球をしていたのはこの山崎ではないのでしょうか。MAXは147キロと他の投手達と大差はなかったのですが、左打者の内角にズバッと決めるなど、本気で高校生に対し攻めの投球を魅せてくれました。ボールの質・コントロール・変化球とのバランスも良く、来年世代の有力な1位候補なのは間違いありません。同時期の森下に比べれば、遥かに頼りになるボールや投球をしています。
吉田 大喜(日体大4年)投手 175/77 右/右
今や森下に次ぐ、今年の大学NO.2的な位置づけにいるのが、この 吉田 大喜 。元々ゲームメイクできる先発タイプだったのですが、シーズン後半からリリーフで起用されるようになりました。先発だと140~中盤ぐらいですが、リリーフだと145~150キロ級の球速で、ボールにも実に力強さがあります。縦の変化球も強力で、獲得したら先発でもリリーフでも1年目から一軍でそこそこやれるのではないのでしょうかね。位置づけ的には、ハズレ1位~2位ぐらいの選手だと思います。ちょっと 清水 昇(国学院大-ヤクルト1位)の状況に似ているのですが、個人的には清水よりワンランク上の評価をしています。
伊藤 大海(苫小牧駒沢大3年)投手 175/84 右/左
身体は大きくないのですが、全身を使って投げ込む躍動感の溢れるピッチャー。この日は力んで失点してしまいましたが、ボールの勢いは相変わらず素晴らしかったです。球速も151キロを記録していましたし、ちょっと同じ伊藤姓の 伊藤智仁 を彷彿とさせます。普段は勢いだけでなくある程度ゲームメイクできたり、キレのある変化球も併せ持ちます。彼も順調にゆけば、来年の上位候補なのは間違いありません。
(最後に)
現4年生は、全体的に人材が弱い世代です。そのためむしろ、下級生に好い人材が目立ちます。彼らが最終学年を迎える、来年・再来年は、大学投手陣もかなり期待して好い年になるのではないのでしょうか。
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