桑原 将志(福知山成美)遊撃
2011/09/26|Category:個別寸評
桑原 将志(福知山成美)遊撃 174/75 右/右
「どうなのだろう?」
関西の逸材として、スカウト達からも注目されていた 桑原 将志 が、プロ志望届けを提出。果たして、彼を指名する球団はあるのだろうか? そこで今回は、近畿屈指の高校生内野手を取り上げてみることにした。
(プレースタイル)
体は大きくないのですが、腕っ節の強さを生かしたパワフルな打撃と、状況判断に優れた遊撃守備が魅力。洗練されたプレーヤーとは対照的に、攻守に荒削りな素材型だと言えよう。
(守備・走塁面)
私が観戦した平安戦では、走塁のタイムを計測できず。ただそのプレーを観ていると、足を売りにするプレースタイルではないように思える。
遊撃手としては、フットワークが硬い印象を受けます。ただ天性の反射神経の持ち主で、少しバウンドが狂っても瞬時に対応できますし、ランナーがオーバーランしているところも見逃さないなど、視野の広さは感じます。プレーにもスピード感はありますし、地肩も基準レベルはありそうで、荒削りですが育ててみたいと思わせるスケールがあります。
(打撃内容)
確かに右方向にも打球は飛ぶのですが、完全に巻き込み型の打撃をしているように思えます。そのため外の球を上手く巻き込めない時は、脆さを露呈します。
<構え> ☆☆☆
前足を軽く引いて、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合・全体のバランスとしては並ぐらいでしょうか。ただ足を引いて構えている割に、両目で前を見据える姿勢はよくなく、体が硬いのではないかと思います。体の硬さは故障につながるので、試合前の入念なストレッチなどをやって克服していって欲しいところ。
ただ打席での雰囲気があり、投手としてはプレッシャーを受けるタイプの強打者です。
<仕掛け> 平均的な仕掛け
投手の重心が沈みきったあたりで始動する「平均的な仕掛け」を採用。アル程度の対応力と長打力をバランスよく兼ね備えた仕掛けです。主に中距離打者やポイントゲッターが、多く採用致します。実際の彼のプレーも、これと合致しています。
<足の運び> ☆☆
足を上げてから降ろすまでの「間」があるので、いろいろな球には対応できます。引き上げた足は、ベースから離れたアウトステップ。すなわち内角を強く意識して、引っ張りを重視したスイングをします。踏み込んだ足下も、インパクトの際にブレてしまい、体の開きを我慢できません。外角低めのストレートや外角へ逃げて行くスライダーなどを捌くのは、現状難しいと思われます。
<リストワーク> ☆☆
あらかじめトップの近くにグリップを添えているので、速い球に立ち後れる心配はありません。ただバットを振り出す時に、肘が下がってしまい腰の逃げも早いです。そのためボールを捉えるまでにもロスがありますし、ボールを的確に捉えられる可能性も低いスイングです。上手く捉えられれば、スイングの弧も大きいですし、フォロスルーが最後は高い位置まで引き上げられているので、ボールを遠くに運ぶことができます。
打てるコースが限られていて、ヘッドスピードや打球の速さも、ドラフト候補としては平均的といった感じで、それほど際だつものは感じられません。ただ外角の球に対してはドアスイングですが、内角の球に対しては上から綺麗に振り抜けます。そういった内角の捌きには、非凡なものがあるのかもしれません。
<軸> ☆☆
足を上げ降ろすために、頭が動き目線が安定していません。また、体の開きも我慢できないのも気になります。ただ軸足自体は強く、打球を遠くに運ぶ後押しをします。
(打撃のまとめ)
体の開きが顕著であり、現状は引っ張れる球しか打てません。またスイング軌道にも課題があり、かなり荒削りなタイプに思えます。打てるコースが限定されていて、それでいて腕力は感じますが、ヘッドスピードなどの鋭さもドラフト候補としては平均的でしょうか。プロに限らず上のレベルに対応するには、かなり時間がかかることが予想されます。
(最後に)
確かにパワフルな打撃に、勘の良い守備をみると、素材としてのスケール感は感じます。ただ現状、プロに混ぜても、ファームの試合にコンスタントに出してもらうには、数年はかかるのではないのでしょうか。
特にミートセンスや長打力の非凡さ、走力・地肩などの身体能力なども群を抜いているわけではないので、無理して高校からプロに入るべき選手という感じは致しません。ただ素材としての面白味を買って、下位指名~育成枠あたりで指名する球団が出てきても、けして不思議ではないと思います。そういった何か、期待感を抱きたく魅力は、この選手にはあります。体は小さいですがスケール型なので、アマよりもプロで育てた方が、伸びるかもしれませんね。ただ私は、まだプロでやるには総合力が物足りません。従って「旬」ではないと判断いたします。
(2011年 夏)
「どうなのだろう?」
関西の逸材として、スカウト達からも注目されていた 桑原 将志 が、プロ志望届けを提出。果たして、彼を指名する球団はあるのだろうか? そこで今回は、近畿屈指の高校生内野手を取り上げてみることにした。
(プレースタイル)
体は大きくないのですが、腕っ節の強さを生かしたパワフルな打撃と、状況判断に優れた遊撃守備が魅力。洗練されたプレーヤーとは対照的に、攻守に荒削りな素材型だと言えよう。
(守備・走塁面)
私が観戦した平安戦では、走塁のタイムを計測できず。ただそのプレーを観ていると、足を売りにするプレースタイルではないように思える。
遊撃手としては、フットワークが硬い印象を受けます。ただ天性の反射神経の持ち主で、少しバウンドが狂っても瞬時に対応できますし、ランナーがオーバーランしているところも見逃さないなど、視野の広さは感じます。プレーにもスピード感はありますし、地肩も基準レベルはありそうで、荒削りですが育ててみたいと思わせるスケールがあります。
(打撃内容)
確かに右方向にも打球は飛ぶのですが、完全に巻き込み型の打撃をしているように思えます。そのため外の球を上手く巻き込めない時は、脆さを露呈します。
<構え> ☆☆☆
前足を軽く引いて、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合・全体のバランスとしては並ぐらいでしょうか。ただ足を引いて構えている割に、両目で前を見据える姿勢はよくなく、体が硬いのではないかと思います。体の硬さは故障につながるので、試合前の入念なストレッチなどをやって克服していって欲しいところ。
ただ打席での雰囲気があり、投手としてはプレッシャーを受けるタイプの強打者です。
<仕掛け> 平均的な仕掛け
投手の重心が沈みきったあたりで始動する「平均的な仕掛け」を採用。アル程度の対応力と長打力をバランスよく兼ね備えた仕掛けです。主に中距離打者やポイントゲッターが、多く採用致します。実際の彼のプレーも、これと合致しています。
<足の運び> ☆☆
足を上げてから降ろすまでの「間」があるので、いろいろな球には対応できます。引き上げた足は、ベースから離れたアウトステップ。すなわち内角を強く意識して、引っ張りを重視したスイングをします。踏み込んだ足下も、インパクトの際にブレてしまい、体の開きを我慢できません。外角低めのストレートや外角へ逃げて行くスライダーなどを捌くのは、現状難しいと思われます。
<リストワーク> ☆☆
あらかじめトップの近くにグリップを添えているので、速い球に立ち後れる心配はありません。ただバットを振り出す時に、肘が下がってしまい腰の逃げも早いです。そのためボールを捉えるまでにもロスがありますし、ボールを的確に捉えられる可能性も低いスイングです。上手く捉えられれば、スイングの弧も大きいですし、フォロスルーが最後は高い位置まで引き上げられているので、ボールを遠くに運ぶことができます。
打てるコースが限られていて、ヘッドスピードや打球の速さも、ドラフト候補としては平均的といった感じで、それほど際だつものは感じられません。ただ外角の球に対してはドアスイングですが、内角の球に対しては上から綺麗に振り抜けます。そういった内角の捌きには、非凡なものがあるのかもしれません。
<軸> ☆☆
足を上げ降ろすために、頭が動き目線が安定していません。また、体の開きも我慢できないのも気になります。ただ軸足自体は強く、打球を遠くに運ぶ後押しをします。
(打撃のまとめ)
体の開きが顕著であり、現状は引っ張れる球しか打てません。またスイング軌道にも課題があり、かなり荒削りなタイプに思えます。打てるコースが限定されていて、それでいて腕力は感じますが、ヘッドスピードなどの鋭さもドラフト候補としては平均的でしょうか。プロに限らず上のレベルに対応するには、かなり時間がかかることが予想されます。
(最後に)
確かにパワフルな打撃に、勘の良い守備をみると、素材としてのスケール感は感じます。ただ現状、プロに混ぜても、ファームの試合にコンスタントに出してもらうには、数年はかかるのではないのでしょうか。
特にミートセンスや長打力の非凡さ、走力・地肩などの身体能力なども群を抜いているわけではないので、無理して高校からプロに入るべき選手という感じは致しません。ただ素材としての面白味を買って、下位指名~育成枠あたりで指名する球団が出てきても、けして不思議ではないと思います。そういった何か、期待感を抱きたく魅力は、この選手にはあります。体は小さいですがスケール型なので、アマよりもプロで育てた方が、伸びるかもしれませんね。ただ私は、まだプロでやるには総合力が物足りません。従って「旬」ではないと判断いたします。
(2011年 夏)
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