8/3(月)のドラフト候補
2020/08/03|Category:テレビ・動画観戦
月曜日でありながら、この日は全国的にも注目の選手が大挙して登場した日となりました。
北嶋 洸太(駒大苫小牧)右腕は、球速こそ140キロ前後ぐらいだったものの、ポンポンとストライクを先行させ安心して見ていられるタイプだった。カーブ・スライダー・チェンジアップ系の球を巧みに織り交ぜ、メリハリの効いたピッチングを魅せてくれた。特にコントロールが安定しており、ボールゾーンに切れ込むスライダーを振らせるのが上手い。ドラフト候補というよりは大学タイプといった感じはするものの、早い段階から上のステージでも活躍して行ける完成度を誇っている。さらに球威・球速を増してゆけば、将来的には即戦力としてのプロ入りも現実味を帯びてきそうだ。
北嶋 洸太(南北海道・駒大苫小牧3年)投手 174/81 右/右
そんな南北海道で、高校からのプロ入りが現実味を帯びてきているのが、根本 悠楓(苫小牧中央)左腕。こちらも中学時代から揉まれてきた実績の持ち主のようで、実戦力の高い投球が魅力のサウスポー。見えないところからピュッとボールが出てくる感じで、140キロ前後~145キロぐらいのストレートがより速く感じられる。変化球は、スライダーが武器で他にツーシーム的なボールにカーブなど。特にスライダーは低めのボールゾーンに左右の打者関係なく決めて来ることができる。逆にこの球が見極められると、投球が苦しくなるタイプ。立ち上がりは力みでバラツキがあったものの、2回以降はテンポも上がり徐々に持ち味を発揮し始めていた。けしてスケール感溢れるサウスポーという感じではなく、大学や社会人のサウスポーと比較したくなるタイプ。体格には恵まれていないが、左投手だけに志望届けを提出すれば2、3位ぐらいでの指名が期待できる。個人的には、昨年の 宮城 大弥(興南-オリックス1位)左腕以上に、早くから活躍できるタイプではないかとみているのがどうだろうか? 全国でも、3本の指に入るサウスポーなのではないのだろうか。
根本 悠楓(南北海道・苫小牧中央3年)投手 170/76 左/左
昨夏甲子園での投球が印象的だったスリークォーター、笠島 尚樹(敦賀気比)右腕が中継に登場。2年夏の時点で、甲子園で先発でも140キロ台中盤を叩き出していたほどの投手。しかしこの試合では、球速は140キロ台前半にとどまり、ボールの走りなども良くなかった。小さく打者の手元で変化するスライダーやカットボール、それにたまにチェンジアップだかシンカー系の球を投げ間違えないように投げている印象。この夏は調子が悪かったのか? それとも勝ちに徹した投球ということで、コントロール重視のピッチングだったのだろうか? 正直前年からの上積みは感じられず、3位ぐらいで面白そうな素材かなと思ったが、この試合の内容を見る限り5位ぐらいの指名になってしまうのではと。何処か痛めていない限りは、もっと球速が出るはずだし、その球を上手く操る技量もあるはずなのだが。似たタイプでは、昨年の 横山 陸人(専大松戸-ロッテ4位)や、一昨年の 市川 悠太(明徳義塾-ヤクルト3位)よりもワンランク劣る内容だった。逆に立て直しが効くようならば、5,6位で獲得できれば順位以上の活躍を期待できるタイプかもしれない。いずれにしても志望届を提出すれば、指名は濃厚なところにはいるだろう。
笠島 尚樹(福井・敦賀気比3年)投手 178/78 右/右
またその笠島の後をうけて登板した 松村 力(敦賀気比)右腕も、140キロ台中盤の力のあるボールを魅せていた。速い球を投げようとボールが抜け気味だったのは気になったが、一球152キロを記録しどよめかせた。しかし彼の今までのMAXが147キロとのことで、他のボールは144・145キロだったことを考えると、これはエラーと考えて良さそうだ。ストライクが暴れる分、小さく曲がるスライダーでしっかりカウントを整えることができ、チェンジアップ系のボールも投げてくる。こちらは高校からの指名があるかと言われると厳しいかなといった気はするが、将来的に152キロを連発しても不思議ではない能力は秘めていそうだ。
松村 力(福井・敦賀気比3年)投手 180/82 右/右
また国学院栃木にも、楽しみな選手が揃っていた。この日先発した シャピロ・マシュー・一郎(3年)右腕は、アメリカ人の父を持つ血筋の選手。ちょっとノーラン・ライアンを彷彿とさせるような、足を高く上げるフォームからコンスタントに140キロ~中盤を連発できる能力がある。ボールの球速・勢いは適度に感じられるのだが、その割に若干球威に欠けるところがあり、まだボールが弱いかなといった印象。それでも縦に大きく割れるカーブ・ツーシーム・スライダーなどもあり、素材としての魅力に溢れている。指名となると下位指名~育成ぐらいになってしまうと思うが、伸び代を感じさせる素材だけに志望届を提出すれば何かしらの形で指名されるのではないのだろうか。
シャピロ・マシュー・一郎(栃木・国学院栃木3年)投手 191/95 右/右
また試合終盤には、エースの 神山 陽登(国学院栃木3年)右腕も登場。こちらもマシュー同様にコントロールに粗さは感じられたが、コンスタントに145キロ前後~後半を記録した。変化球もカットボール・スライダー・チェンジアップなどもあり、アバウトでも甘いゾーンに入って来ないところは好いところ。高校からプロというよりは、大学などワンクッション置いてからのプロ入りが好いタイプではないかとみる。進路も大学志望との話で、4年後までに大きく育っていって欲しい。
神山 陽登(国学院栃木3年)投手 176/70 右/左
そしてこの日一番の衝撃だったのが、山下 舜平大(福岡大大濠)右腕の投球だった。2年春の九州大会でも生で見たことがあったが、その時に比べると見違えるほど体つきが変わっていてビックリ。コンスタントに140キロ台後半を刻み、試合終盤には最速となると151キロを記録したスタミナも驚き。ボールの質もキレ型の好投手タイプだったのが、ズシリと重い球威型のロマン溢れる素材に変貌。縦に大きく割れるカーブも、昨夏は決まらず苦しんでいたが、きっちり制御できるようになっていた。まだまだ細かいコントロールや駆け引きといった部分では物足りないが、今後の伸び代・持っているスケールという意味では、今年の高校球界でも屈指のものがあると評価して良さそうだ。ドラフトでも、外れ1位から2位以内での指名はまず間違いなさそう。元来器用なセンス型だったはずなので、球種を増やすことや実戦的な投球の習得も期待して良さそう。夏の甲子園組以外では、最も評価される存在になって行きそうだ。
山下 舜平大(福岡・福岡大大濠3年)投手 189/83 右/右
(最後に)
この日の観戦で、甲子園組以外の主だったところは、かなり網羅できた印象が強い。今後は、大会が終盤迎えて来る大阪や兵庫のなどの関西組に、大会が始まりだした、神奈川・千葉・埼玉 あたりの南関東組に興味が注がれることになりそうだ。
北嶋 洸太(駒大苫小牧)右腕は、球速こそ140キロ前後ぐらいだったものの、ポンポンとストライクを先行させ安心して見ていられるタイプだった。カーブ・スライダー・チェンジアップ系の球を巧みに織り交ぜ、メリハリの効いたピッチングを魅せてくれた。特にコントロールが安定しており、ボールゾーンに切れ込むスライダーを振らせるのが上手い。ドラフト候補というよりは大学タイプといった感じはするものの、早い段階から上のステージでも活躍して行ける完成度を誇っている。さらに球威・球速を増してゆけば、将来的には即戦力としてのプロ入りも現実味を帯びてきそうだ。
北嶋 洸太(南北海道・駒大苫小牧3年)投手 174/81 右/右
そんな南北海道で、高校からのプロ入りが現実味を帯びてきているのが、根本 悠楓(苫小牧中央)左腕。こちらも中学時代から揉まれてきた実績の持ち主のようで、実戦力の高い投球が魅力のサウスポー。見えないところからピュッとボールが出てくる感じで、140キロ前後~145キロぐらいのストレートがより速く感じられる。変化球は、スライダーが武器で他にツーシーム的なボールにカーブなど。特にスライダーは低めのボールゾーンに左右の打者関係なく決めて来ることができる。逆にこの球が見極められると、投球が苦しくなるタイプ。立ち上がりは力みでバラツキがあったものの、2回以降はテンポも上がり徐々に持ち味を発揮し始めていた。けしてスケール感溢れるサウスポーという感じではなく、大学や社会人のサウスポーと比較したくなるタイプ。体格には恵まれていないが、左投手だけに志望届けを提出すれば2、3位ぐらいでの指名が期待できる。個人的には、昨年の 宮城 大弥(興南-オリックス1位)左腕以上に、早くから活躍できるタイプではないかとみているのがどうだろうか? 全国でも、3本の指に入るサウスポーなのではないのだろうか。
根本 悠楓(南北海道・苫小牧中央3年)投手 170/76 左/左
昨夏甲子園での投球が印象的だったスリークォーター、笠島 尚樹(敦賀気比)右腕が中継に登場。2年夏の時点で、甲子園で先発でも140キロ台中盤を叩き出していたほどの投手。しかしこの試合では、球速は140キロ台前半にとどまり、ボールの走りなども良くなかった。小さく打者の手元で変化するスライダーやカットボール、それにたまにチェンジアップだかシンカー系の球を投げ間違えないように投げている印象。この夏は調子が悪かったのか? それとも勝ちに徹した投球ということで、コントロール重視のピッチングだったのだろうか? 正直前年からの上積みは感じられず、3位ぐらいで面白そうな素材かなと思ったが、この試合の内容を見る限り5位ぐらいの指名になってしまうのではと。何処か痛めていない限りは、もっと球速が出るはずだし、その球を上手く操る技量もあるはずなのだが。似たタイプでは、昨年の 横山 陸人(専大松戸-ロッテ4位)や、一昨年の 市川 悠太(明徳義塾-ヤクルト3位)よりもワンランク劣る内容だった。逆に立て直しが効くようならば、5,6位で獲得できれば順位以上の活躍を期待できるタイプかもしれない。いずれにしても志望届を提出すれば、指名は濃厚なところにはいるだろう。
笠島 尚樹(福井・敦賀気比3年)投手 178/78 右/右
またその笠島の後をうけて登板した 松村 力(敦賀気比)右腕も、140キロ台中盤の力のあるボールを魅せていた。速い球を投げようとボールが抜け気味だったのは気になったが、一球152キロを記録しどよめかせた。しかし彼の今までのMAXが147キロとのことで、他のボールは144・145キロだったことを考えると、これはエラーと考えて良さそうだ。ストライクが暴れる分、小さく曲がるスライダーでしっかりカウントを整えることができ、チェンジアップ系のボールも投げてくる。こちらは高校からの指名があるかと言われると厳しいかなといった気はするが、将来的に152キロを連発しても不思議ではない能力は秘めていそうだ。
松村 力(福井・敦賀気比3年)投手 180/82 右/右
また国学院栃木にも、楽しみな選手が揃っていた。この日先発した シャピロ・マシュー・一郎(3年)右腕は、アメリカ人の父を持つ血筋の選手。ちょっとノーラン・ライアンを彷彿とさせるような、足を高く上げるフォームからコンスタントに140キロ~中盤を連発できる能力がある。ボールの球速・勢いは適度に感じられるのだが、その割に若干球威に欠けるところがあり、まだボールが弱いかなといった印象。それでも縦に大きく割れるカーブ・ツーシーム・スライダーなどもあり、素材としての魅力に溢れている。指名となると下位指名~育成ぐらいになってしまうと思うが、伸び代を感じさせる素材だけに志望届を提出すれば何かしらの形で指名されるのではないのだろうか。
シャピロ・マシュー・一郎(栃木・国学院栃木3年)投手 191/95 右/右
また試合終盤には、エースの 神山 陽登(国学院栃木3年)右腕も登場。こちらもマシュー同様にコントロールに粗さは感じられたが、コンスタントに145キロ前後~後半を記録した。変化球もカットボール・スライダー・チェンジアップなどもあり、アバウトでも甘いゾーンに入って来ないところは好いところ。高校からプロというよりは、大学などワンクッション置いてからのプロ入りが好いタイプではないかとみる。進路も大学志望との話で、4年後までに大きく育っていって欲しい。
神山 陽登(国学院栃木3年)投手 176/70 右/左
そしてこの日一番の衝撃だったのが、山下 舜平大(福岡大大濠)右腕の投球だった。2年春の九州大会でも生で見たことがあったが、その時に比べると見違えるほど体つきが変わっていてビックリ。コンスタントに140キロ台後半を刻み、試合終盤には最速となると151キロを記録したスタミナも驚き。ボールの質もキレ型の好投手タイプだったのが、ズシリと重い球威型のロマン溢れる素材に変貌。縦に大きく割れるカーブも、昨夏は決まらず苦しんでいたが、きっちり制御できるようになっていた。まだまだ細かいコントロールや駆け引きといった部分では物足りないが、今後の伸び代・持っているスケールという意味では、今年の高校球界でも屈指のものがあると評価して良さそうだ。ドラフトでも、外れ1位から2位以内での指名はまず間違いなさそう。元来器用なセンス型だったはずなので、球種を増やすことや実戦的な投球の習得も期待して良さそう。夏の甲子園組以外では、最も評価される存在になって行きそうだ。
山下 舜平大(福岡・福岡大大濠3年)投手 189/83 右/右
(最後に)
この日の観戦で、甲子園組以外の主だったところは、かなり網羅できた印象が強い。今後は、大会が終盤迎えて来る大阪や兵庫のなどの関西組に、大会が始まりだした、神奈川・千葉・埼玉 あたりの南関東組に興味が注がれることになりそうだ。
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