2020年 甲子園交流大会5
2020/03/13|Category:テレビ・動画観戦
甲子園4日目・第二試合 磐城 VS 国士舘
国士舘の先発・中西 健登(3年)右腕は、長い腕を生かして投げ込むサイドスロー。球速は135キロぐらいと驚くほどのものはないが、腕にしなりがあり打ち難い上にボールにも適度なキレがある。また内外角に投げ分けるコントロールもあり、右打者外角への投球は微妙な出し入れができる技術があった。また変化球も、サイドらしく横滑りするスライダーとシンカーを操る。高校からプロといった選手ではないが、将来プロ野球選手になりたいという明確な目標も持っているようなので、この投球を大切にしながらも球威・球速が増してゆければ、現実のものになっても不思議ではない。
国士舘では、1番の 水村 颯一郎(3年)左翼手の、積極的な走塁が目を惹いた。一塁までの塁間も4.0秒前後と速く、迷わず二塁を陥れる走力は一級品。当たりによっては、もっと速いタイムが出せそうだ。スイングも鋭く、小柄だが上のレベルでやって行ける資質があるとみた。
また同校では抜けた打力を誇る、黒沢 孟朗(3年)一塁も健在。昨秋はもっと重心を深く沈ませた構えだった記憶があるが、そこまで極端な構えではなくなっていた。それでも眼光鋭く、甘い球を逃さない。打つだけならば、こちらも上のレベルでやって行ける能力がある。他のポジションへの融通性は、どうなのだろうか?
一方の磐城では、市毛 雄大(3年)遊撃手が、再三飛んで来る打球に対し良い反応でさばいていた。深いところからも刺せる肩もあり、3番を打つ打撃も、結構打球は鋭かった。今後も、大学などで野球を続けて行って欲しい。
また5番の 小川 泰生(3年)一塁手も、一打席目に内角の厳しい球をライト方向にはじき返したバッティングは見事。恵まれた体格を生かしたパワフル打力が売りだということだったが、けして長打力だけの選手では無さそうだ。また一塁手としても、とっさの判断力に優れ、ガッツ溢れるプレーには目を見張るものがあった。
中西 健登(国士舘3年)投手 186/70 右/右
水村颯一郎(国士舘3年)左翼 167/72 右/左
黒沢 孟朗(国士舘3年)一塁 168/72 右/左
市毛 雄大(磐城3年)遊撃 171/73 右/右
小川 泰生(磐城3年)一塁 184/90 右/右
甲子園4日目・第三試合 仙台育英 VS 倉敷商
倉敷商の先発・福家 悠太(3年)右腕は、背番号5をつけた投手。167/75 と上背はないものの、下半身がどっしりしていてフォームに安定感がある。球速は135キロ強ぐらいだが、手元までしっかり伸びてくる上に、低めや両サイドにキッチリ投げ込める制球力がある。カーブ・スライダー・フォークなども巧み織り交ぜ、テンポの良い投球で試合を作っていった。今後も投手を続けても、大学などでも早くから活躍できそうな安定感を身につけている。球速がさらに上がるようだと、社会人など上のステージまで見据えられるかもしれない。
先輩育英のエース・向坂 優太郎(3年)左腕は、181/79 と均整の取れた体格から130キロ台後半のストレートを投げ込んでくる。しかしむしろこの投手の場合は、スライダー・カーブ・チェンジアップ系など変化球の割合が多い。武器は、左打者外角に流れるスライダーにある。こちらも高校からプロというよりも、有力大学などに進んで総合力をさらに引き上げられるようだと将来上のステージが見えて来るかもしれない。
野手では、倉敷商の4番・福島 大輝(3年)中堅手が目立った。センターオーバーのツーベース放ったり、三遊間を破るヒットなど4番の存在感を示した。中堅手としても、打球への入り方、返球などもよく、攻守に一定の力量を持っている。大学などでも、野球を続けて行ける選手ではないのだろうか。
また仙台育英では、4番の 入江 大樹(3年)遊撃手は、有力な指名候補。少々対応力に脆さはあるが、まともに捉えた打球はあっという間にレフトの頭を越えてゆくなど、ポテンシャルの高さを感じさせる。大型ショートなので俊敏さには欠けるものの、丁寧なプレーを心がけ、肩も悪くない。個人的には、昨年の 紅林 弘太郎(駿河総合-オリック2位)より評価している。ドラフトでも3位前後の指名が、期待できるのではないのだろうか。
その仙台育英では、2番手で投げた 伊藤 樹(2年)右腕。1年夏から甲子園で登板しておりお馴染みの選手ではあるが、この試合でも140キロ台を連発し、MAXで146キロを記録。ボールの力は確かなのだが、制球力にバラツキが見えるのと、ボールがやや平面的なのが気になった。しかし 佐藤由規(ヤクルト-楽天) も下級生まではこんな感じだったので、一冬越えてそれに近い領域まで届いても不思議ではない。変化球は殆ど見られなかったが、スライダーを投げていた。いずれにしても秋以降、注目を浴びる一人だろう。
また同じく伊藤と共に1年夏から甲子園のマウンドを経験していた 笹倉 世凪(2年)左腕も登場。こちらも140キロ前後の重い速球は健在だったものの、制球力の粗さが気になった。むしろこちらは、どっしりとした下半身から繰り出す、強烈な打球が目を惹く。上手く育てば、雄平(東北-ヤクルト)のような、強打の野手に育つかもしれない。こちらも左腕ということもあり、投打の両方の可能性を検討したい来年のドラフト候補。
福家 悠太(倉敷商3年)投手 167/75 右/左
福島 大輝(倉敷商3年)中堅 173/75 右/右
向坂優太郎(仙台育英3年)投手 181/79 左/左
入江 大樹(仙台育英3年)遊撃 185/83 右/右
伊藤 樹 (仙台育英2年)投手 176/76 右/右
笹倉 世凪(仙台育英2年)一塁 177/90 左/左
国士舘の先発・中西 健登(3年)右腕は、長い腕を生かして投げ込むサイドスロー。球速は135キロぐらいと驚くほどのものはないが、腕にしなりがあり打ち難い上にボールにも適度なキレがある。また内外角に投げ分けるコントロールもあり、右打者外角への投球は微妙な出し入れができる技術があった。また変化球も、サイドらしく横滑りするスライダーとシンカーを操る。高校からプロといった選手ではないが、将来プロ野球選手になりたいという明確な目標も持っているようなので、この投球を大切にしながらも球威・球速が増してゆければ、現実のものになっても不思議ではない。
国士舘では、1番の 水村 颯一郎(3年)左翼手の、積極的な走塁が目を惹いた。一塁までの塁間も4.0秒前後と速く、迷わず二塁を陥れる走力は一級品。当たりによっては、もっと速いタイムが出せそうだ。スイングも鋭く、小柄だが上のレベルでやって行ける資質があるとみた。
また同校では抜けた打力を誇る、黒沢 孟朗(3年)一塁も健在。昨秋はもっと重心を深く沈ませた構えだった記憶があるが、そこまで極端な構えではなくなっていた。それでも眼光鋭く、甘い球を逃さない。打つだけならば、こちらも上のレベルでやって行ける能力がある。他のポジションへの融通性は、どうなのだろうか?
一方の磐城では、市毛 雄大(3年)遊撃手が、再三飛んで来る打球に対し良い反応でさばいていた。深いところからも刺せる肩もあり、3番を打つ打撃も、結構打球は鋭かった。今後も、大学などで野球を続けて行って欲しい。
また5番の 小川 泰生(3年)一塁手も、一打席目に内角の厳しい球をライト方向にはじき返したバッティングは見事。恵まれた体格を生かしたパワフル打力が売りだということだったが、けして長打力だけの選手では無さそうだ。また一塁手としても、とっさの判断力に優れ、ガッツ溢れるプレーには目を見張るものがあった。
中西 健登(国士舘3年)投手 186/70 右/右
水村颯一郎(国士舘3年)左翼 167/72 右/左
黒沢 孟朗(国士舘3年)一塁 168/72 右/左
市毛 雄大(磐城3年)遊撃 171/73 右/右
小川 泰生(磐城3年)一塁 184/90 右/右
甲子園4日目・第三試合 仙台育英 VS 倉敷商
倉敷商の先発・福家 悠太(3年)右腕は、背番号5をつけた投手。167/75 と上背はないものの、下半身がどっしりしていてフォームに安定感がある。球速は135キロ強ぐらいだが、手元までしっかり伸びてくる上に、低めや両サイドにキッチリ投げ込める制球力がある。カーブ・スライダー・フォークなども巧み織り交ぜ、テンポの良い投球で試合を作っていった。今後も投手を続けても、大学などでも早くから活躍できそうな安定感を身につけている。球速がさらに上がるようだと、社会人など上のステージまで見据えられるかもしれない。
先輩育英のエース・向坂 優太郎(3年)左腕は、181/79 と均整の取れた体格から130キロ台後半のストレートを投げ込んでくる。しかしむしろこの投手の場合は、スライダー・カーブ・チェンジアップ系など変化球の割合が多い。武器は、左打者外角に流れるスライダーにある。こちらも高校からプロというよりも、有力大学などに進んで総合力をさらに引き上げられるようだと将来上のステージが見えて来るかもしれない。
野手では、倉敷商の4番・福島 大輝(3年)中堅手が目立った。センターオーバーのツーベース放ったり、三遊間を破るヒットなど4番の存在感を示した。中堅手としても、打球への入り方、返球などもよく、攻守に一定の力量を持っている。大学などでも、野球を続けて行ける選手ではないのだろうか。
また仙台育英では、4番の 入江 大樹(3年)遊撃手は、有力な指名候補。少々対応力に脆さはあるが、まともに捉えた打球はあっという間にレフトの頭を越えてゆくなど、ポテンシャルの高さを感じさせる。大型ショートなので俊敏さには欠けるものの、丁寧なプレーを心がけ、肩も悪くない。個人的には、昨年の 紅林 弘太郎(駿河総合-オリック2位)より評価している。ドラフトでも3位前後の指名が、期待できるのではないのだろうか。
その仙台育英では、2番手で投げた 伊藤 樹(2年)右腕。1年夏から甲子園で登板しておりお馴染みの選手ではあるが、この試合でも140キロ台を連発し、MAXで146キロを記録。ボールの力は確かなのだが、制球力にバラツキが見えるのと、ボールがやや平面的なのが気になった。しかし 佐藤由規(ヤクルト-楽天) も下級生まではこんな感じだったので、一冬越えてそれに近い領域まで届いても不思議ではない。変化球は殆ど見られなかったが、スライダーを投げていた。いずれにしても秋以降、注目を浴びる一人だろう。
また同じく伊藤と共に1年夏から甲子園のマウンドを経験していた 笹倉 世凪(2年)左腕も登場。こちらも140キロ前後の重い速球は健在だったものの、制球力の粗さが気になった。むしろこちらは、どっしりとした下半身から繰り出す、強烈な打球が目を惹く。上手く育てば、雄平(東北-ヤクルト)のような、強打の野手に育つかもしれない。こちらも左腕ということもあり、投打の両方の可能性を検討したい来年のドラフト候補。
福家 悠太(倉敷商3年)投手 167/75 右/左
福島 大輝(倉敷商3年)中堅 173/75 右/右
向坂優太郎(仙台育英3年)投手 181/79 左/左
入江 大樹(仙台育英3年)遊撃 185/83 右/右
伊藤 樹 (仙台育英2年)投手 176/76 右/右
笹倉 世凪(仙台育英2年)一塁 177/90 左/左
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