2020年 DeNAの指名を考える
2020/08/28|Category:ネタ
(DeNA指名選手)
1位 入江 大生(明治大)投手 ☆☆☆
2位 牧 秀悟(中央大)二塁 ☆☆☆☆
3位 松本 隆之介(横浜)投手 ☆☆
4位 小深田 大地(履正社)三塁 ☆☆
5位 池谷 蒼大(ヤマハ)投手 ☆
6位 高田 琢登(静岡商)投手 ☆☆☆
育1 石川 達也(法政大)投手 指名見送り
育2 加藤 大(横浜隼人)投手 指名見送り
1位の 入江 大生(明治大)投手は、下級生まで才能は買われていたものの、通算2勝と伸び悩んでいました。140キロ台後半を記録する速球は何処か収まりが悪かったのですが、最終学年になり制球力が大幅に改善。また変化球も、左打者内角を突くカットボールやチェンジアップのようなフォークボールを織り交ぜてくる。それでもまだ発展途上といった感じで、即戦力というよりは半即戦力的存在。一年目から一軍に顔出すぐらいの力はあるものの、本格化するのは数年後といった伸び代を期待しての指名だと考えられます。イメージ的には、斎藤 隆 を東北福祉大から指名した時と重なるものがあります。
2位の 牧 秀悟(中央大)二塁手は、大学ジャパンで4番を任されていた強打の二塁手。ヘッドスピードが速く、勝負強さが最大の魅力。天性の長距離打者ではありませんが、適度にスタンドに叩き込めるパワーがあります。守備も上手くはありませんが、丁寧さを常に心がけます。人間性でも、次世代のリーダー候補としての期待を抱きたくなるナイスガイ。彼に関しては、一年目からレギュラー争いを演じられる力があるとみています。
3位の 松本 隆之介(横浜)投手も、長身から繰り出す角度と球の出どころの見難いフォームが魅力の大型左腕。制球の不安定さがだいぶ解消されつつありますが、まだ粗さが残り変化球に特徴がありません。本格化したら150キロ台をも期待したくなるスケールもあるのですが、むしろ本質は捉えられそうで捉え難い相手にとって掴みどころの無さこそが、この選手の持ち味なのかもしれません。
4位の 小深田 大地(履正社)三塁手は、強打・好守の三塁手。長打力に確実性を兼備した中距離ヒッターといった感じで、脆さがないところが好いところ。強打者でありながら、三塁手としての動きの良さにも目を見張るものがあります。昨今右打者ばかりを集めすぎた感があったので、左の中軸候補を4位でゲットできたのは大きかったです。
5位 池谷 蒼大(ヤマハ)投手は、球速こそ140キロ前後と球威・球速はやや物足りません。しかし打ち難さを追求したフォームとキレのある球質で、これを補っています。マウンド度胸も良いのですが、悪い時には全然というムラを減らして行きたいところ。チームとしても、リリーフでの起用を想定しての指名のようです。
6位の 高田 琢登(静岡商)投手は、いかにもDeNAが好みそうなオーソドックスなサウスポー。最大の売りは、速球も変化球もコントロールミスが少なく、精度が高いということ。スライダー・カーブ・チェンジアップのいずれの変化球も水準以上であり、ストレートが磨かれればローテーション入りを充分意識できる素材です。化ければ大きいがどうなるかわからない松本に対し、こちらは素直に肉付けすれば計算できる投手へという青写真が描きやすいタイプかと。
育成1位の 石川 達也(法政大)投手は、5位の池谷と似ていてマウンド度胸の良いサウスポー。しかし、調子のムラが激しく大事な試合で調子を合わせられないなど調整力に不安が残ります。育成2位の 加藤 大(横浜隼人)投手は、速球でグイグイ押せる速球派。その一方で、変化球や制球力に不安があり、そのへんが改善できるのかが鍵になりそうです。
(DeNAの指名を考える)
1位の入江は確かに将来性の高い好素材ではあるのですが、いの一番で単独指名するほどの選手なのかは疑問が残りました。特に今季に関しては、手術明けの東や今永が計算できない左腕事情を考えると、素直に開幕先発入りが濃厚な左腕の早川(早大)で行って良かったのではないかと。本当に将来性を重視するのであれば、高校生の 高橋 宏斗(中京大中京)で良かったと思いますが、それだけ球団内の入江の評価が高かったということなのでしょう。一年目から先発争いを演じることにはなると思いますが、今の先発争いに勝てるかは微妙なライン。むしろ一年目は、リリーフあたりで経験を積むということになるかもしれません。性格的には、クローザー向きなのではないかと思うときもあるので。
同じく即戦力投手という意味では、5位の池谷が今ドラフト指名の鍵を握るかもしれません。仮に彼が中継ぎとして安定すれば、石田を先発に回すことも可能になるからです。それならば上記にも書いたように、今永・東の不透明感を埋められる可能性が出てきます。こういった変則タイプは、ハマるかハマらないかだと思うので、入江以上に一年目から結果が求められる立場かと。
松本や高田などの指名は、チームの将来を考えると次世代の先発左腕がいなかったので理解できる指名ではあります。ただし個人的には、どちらか一人で良かったのではないかと。松本はチームにいないスケール型左腕であり、高田は同タイプが比較的多いチーム事情で育成ノウハウ確立できている強味があり、それぞれ特徴は違いますが。
野手では、チームの最大の懸案であったセカンドに、アマで最も適性が高そうな牧を2位で獲得できた意味は大きかったです。むしろイメージ的には、1位が牧で、2位が入江 でも良かったのではないかと事前には思っていたほどで、1位・入江の物足りなさを補うことができました。また小深田も指名できたことで、だいぶ薄かった次世代の内野陣を、ここ3年ぐらいのドラフトで充実させることができました。これにより次のドラフトでは、外野手や捕手の補強にも力を注げる土壌ができあがりました。
育成の二人は個人的に評価していないのですが、モノになったらラッキー程度に。投げっぷりの好いサウスポーと、馬力のある速球派。どちらも現時点では、大成するのならばリリーフなのではないかとイメージしています。しかし個人的には、しっかりショートを守れる内野手と、若年層がいない外野陣だけに一人ずつぐらいは指名して欲しかったかったという思いが残ります(育成含めても)。
指名した面子に関しては、日ハム同様に全球団の中でも指折りだったものの、あまりに左腕ばかりを集めすぎた感があり、選手がダブつかないか心配です。よそのドラフト採点でも、その点を指摘されていた方がいたのは私自身も同感の思いです。特にこの球団は、12球団でも指折りに左腕をすでに抱えていた戦力事情がありました。また投手の人数が野手に比べてかなり多いチーム編成でもあった上に、結果的に梶谷が流出したことを考えれば余計にその思いは募ります。
蔵の評価:☆☆☆☆ (池谷の活躍が鍵となる)
1位 入江 大生(明治大)投手 ☆☆☆
2位 牧 秀悟(中央大)二塁 ☆☆☆☆
3位 松本 隆之介(横浜)投手 ☆☆
4位 小深田 大地(履正社)三塁 ☆☆
5位 池谷 蒼大(ヤマハ)投手 ☆
6位 高田 琢登(静岡商)投手 ☆☆☆
育1 石川 達也(法政大)投手 指名見送り
育2 加藤 大(横浜隼人)投手 指名見送り
1位の 入江 大生(明治大)投手は、下級生まで才能は買われていたものの、通算2勝と伸び悩んでいました。140キロ台後半を記録する速球は何処か収まりが悪かったのですが、最終学年になり制球力が大幅に改善。また変化球も、左打者内角を突くカットボールやチェンジアップのようなフォークボールを織り交ぜてくる。それでもまだ発展途上といった感じで、即戦力というよりは半即戦力的存在。一年目から一軍に顔出すぐらいの力はあるものの、本格化するのは数年後といった伸び代を期待しての指名だと考えられます。イメージ的には、斎藤 隆 を東北福祉大から指名した時と重なるものがあります。
2位の 牧 秀悟(中央大)二塁手は、大学ジャパンで4番を任されていた強打の二塁手。ヘッドスピードが速く、勝負強さが最大の魅力。天性の長距離打者ではありませんが、適度にスタンドに叩き込めるパワーがあります。守備も上手くはありませんが、丁寧さを常に心がけます。人間性でも、次世代のリーダー候補としての期待を抱きたくなるナイスガイ。彼に関しては、一年目からレギュラー争いを演じられる力があるとみています。
3位の 松本 隆之介(横浜)投手も、長身から繰り出す角度と球の出どころの見難いフォームが魅力の大型左腕。制球の不安定さがだいぶ解消されつつありますが、まだ粗さが残り変化球に特徴がありません。本格化したら150キロ台をも期待したくなるスケールもあるのですが、むしろ本質は捉えられそうで捉え難い相手にとって掴みどころの無さこそが、この選手の持ち味なのかもしれません。
4位の 小深田 大地(履正社)三塁手は、強打・好守の三塁手。長打力に確実性を兼備した中距離ヒッターといった感じで、脆さがないところが好いところ。強打者でありながら、三塁手としての動きの良さにも目を見張るものがあります。昨今右打者ばかりを集めすぎた感があったので、左の中軸候補を4位でゲットできたのは大きかったです。
5位 池谷 蒼大(ヤマハ)投手は、球速こそ140キロ前後と球威・球速はやや物足りません。しかし打ち難さを追求したフォームとキレのある球質で、これを補っています。マウンド度胸も良いのですが、悪い時には全然というムラを減らして行きたいところ。チームとしても、リリーフでの起用を想定しての指名のようです。
6位の 高田 琢登(静岡商)投手は、いかにもDeNAが好みそうなオーソドックスなサウスポー。最大の売りは、速球も変化球もコントロールミスが少なく、精度が高いということ。スライダー・カーブ・チェンジアップのいずれの変化球も水準以上であり、ストレートが磨かれればローテーション入りを充分意識できる素材です。化ければ大きいがどうなるかわからない松本に対し、こちらは素直に肉付けすれば計算できる投手へという青写真が描きやすいタイプかと。
育成1位の 石川 達也(法政大)投手は、5位の池谷と似ていてマウンド度胸の良いサウスポー。しかし、調子のムラが激しく大事な試合で調子を合わせられないなど調整力に不安が残ります。育成2位の 加藤 大(横浜隼人)投手は、速球でグイグイ押せる速球派。その一方で、変化球や制球力に不安があり、そのへんが改善できるのかが鍵になりそうです。
(DeNAの指名を考える)
1位の入江は確かに将来性の高い好素材ではあるのですが、いの一番で単独指名するほどの選手なのかは疑問が残りました。特に今季に関しては、手術明けの東や今永が計算できない左腕事情を考えると、素直に開幕先発入りが濃厚な左腕の早川(早大)で行って良かったのではないかと。本当に将来性を重視するのであれば、高校生の 高橋 宏斗(中京大中京)で良かったと思いますが、それだけ球団内の入江の評価が高かったということなのでしょう。一年目から先発争いを演じることにはなると思いますが、今の先発争いに勝てるかは微妙なライン。むしろ一年目は、リリーフあたりで経験を積むということになるかもしれません。性格的には、クローザー向きなのではないかと思うときもあるので。
同じく即戦力投手という意味では、5位の池谷が今ドラフト指名の鍵を握るかもしれません。仮に彼が中継ぎとして安定すれば、石田を先発に回すことも可能になるからです。それならば上記にも書いたように、今永・東の不透明感を埋められる可能性が出てきます。こういった変則タイプは、ハマるかハマらないかだと思うので、入江以上に一年目から結果が求められる立場かと。
松本や高田などの指名は、チームの将来を考えると次世代の先発左腕がいなかったので理解できる指名ではあります。ただし個人的には、どちらか一人で良かったのではないかと。松本はチームにいないスケール型左腕であり、高田は同タイプが比較的多いチーム事情で育成ノウハウ確立できている強味があり、それぞれ特徴は違いますが。
野手では、チームの最大の懸案であったセカンドに、アマで最も適性が高そうな牧を2位で獲得できた意味は大きかったです。むしろイメージ的には、1位が牧で、2位が入江 でも良かったのではないかと事前には思っていたほどで、1位・入江の物足りなさを補うことができました。また小深田も指名できたことで、だいぶ薄かった次世代の内野陣を、ここ3年ぐらいのドラフトで充実させることができました。これにより次のドラフトでは、外野手や捕手の補強にも力を注げる土壌ができあがりました。
育成の二人は個人的に評価していないのですが、モノになったらラッキー程度に。投げっぷりの好いサウスポーと、馬力のある速球派。どちらも現時点では、大成するのならばリリーフなのではないかとイメージしています。しかし個人的には、しっかりショートを守れる内野手と、若年層がいない外野陣だけに一人ずつぐらいは指名して欲しかったかったという思いが残ります(育成含めても)。
指名した面子に関しては、日ハム同様に全球団の中でも指折りだったものの、あまりに左腕ばかりを集めすぎた感があり、選手がダブつかないか心配です。よそのドラフト採点でも、その点を指摘されていた方がいたのは私自身も同感の思いです。特にこの球団は、12球団でも指折りに左腕をすでに抱えていた戦力事情がありました。また投手の人数が野手に比べてかなり多いチーム編成でもあった上に、結果的に梶谷が流出したことを考えれば余計にその思いは募ります。
蔵の評価:☆☆☆☆ (池谷の活躍が鍵となる)
- 関連記事
スポンサーサイト