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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2021年夏 甲子園レポート1


大会初日・第一試合 日大山形 VS 米子東

米子東では、2年生の活躍が目立った。薮本 鉄平(2年)遊撃手は、球際で細かいステップを刻め、軽快な動きが目立つ遊撃手。打ってもシュアな打撃が目立つなど野球センスに秀でた好選手。また投手としても2番手としてマウンドに上がり、135キロ前後でも伸びのある真っ直ぐを投げ込み日大山形の打線を封じこんだ。

鳥取大会5本塁打で注目された 太田 舷暉(2年)左翼手はガッチリした体格でパワフルだが、レフト方向にも無理なくはじき返し、センターにライトにも打球を飛ばした。むしろこの試合では、長打力よりも広角に打てる対応力のあるところを示した形。守備では大きくセンター寄りに守っていたのは気になったが、キャッチングや動きも思ったほど悪くなかった。いずれにしても2年生のこの二人は、新チーム以後も楽しみな選手たち。

日大山形では、鍛えられた守備が光った。なかでも梅津 康生(3年)捕手は、テンポの良いリードを心がけ、相手に的を絞らせないインサイドワークも光った。少々上から掴みに行きたがるキャッチングは気になったものの、フットワーク・ワンバウンド処理などの動きも良かった。二塁までの送球は2.1秒前後と少々投げるまでに時間はかかっていたが、地肩自体はまずまずだった。また打順は6番ながら、県大会2本塁打のパンチ力が示す通り振りは同校の中でも一番鋭いものがあるのではないのだろうか。新チームからは、この選手が中心にチームを切り盛りしてゆくことになるのではないのだろうか。

またステップが小さく確実性には課題がありそうなものの、塩野 叶人(3年)右翼手のパワーは圧巻だった。レフトポール横に特大のファールを打ったあとに、追い込まれてからはライト方向にはじき返すなど幅の広さを魅せた。守備も右翼手としては、地肩も中の上ぐらいで守備も無難な印象。また小柄ながら、大場 陽南斗(2年)遊撃手の、動きの好い守備も光った。

また、最終回に登板した 滝口 琉偉(3年)右腕は、145キロ前後(最速147キロ)の真っすぐの勢いはドラフト級。まだスライダーが抜け気味など変化球の精度・キレには課題を残したが、縦に沈む球の落差もあり将来が楽しみ。現状は大学などを経て総合力を引き上げて欲しいといった感じだったが、他の試合でのコントロールや変化球なども観て判断して行きたい。ちなみに山形大会では、6回2/3イニングで 3三振・3四死球 といった内容だった。

薮本 鉄平(米子東2年)遊撃 173/72 右/右
太田 舷暉(米子東2年)左翼 170/80 右/左

梅津 康生(日大山形3年)捕手 174/82 右/左
塩野 叶人(日大山形3年)右翼 184/89 右/右
太田陽南斗(日大山形2年)遊撃 166/63 右/左
滝口 琉偉(日大山形3年)投手 182/82 右/左

大会初日・第二試合 新田 VS 静岡

この試合の注目は、190センチ台の長身 高須 大雅(静岡3年)右腕のピッチング。コンスタントに140キロ台の速球を刻みながら、スライダー・チェンジアップ・フォークなどを織り交ぜる。しかしこの日は、球筋が高く甘く入る球も少なくなかった。特にストレートで押しきれない相手に、いかにピッチングを組み立てて行けるかが今後の課題か。しかし、これだけ体格ながらフィールディングや牽制の動きも良く、打力も兼ね備える逸材。まだまだ発展途上の選手ではあるが、今後が楽しみな選手だと言えよう。縦の変化にも好いものを持っており、イメージ的にはオリックス~メジャーにいった 平野 佳寿 なような投手に育てばという期待もある。進学が基本線だと言われているが、大型選手だけ少し長い目で見てゆきたい。仮にプロ志望届を提出した場合、指名ボーダーラインの選手だろうが、個人的には指名もアリなのではないかと評価する。

春季大会で超絶なファインプレーを連発した 相田 康慎(3年)中堅手は、攻守に見せ場なく敗退。一塁までの塁間を3.95秒前後で走り抜ける俊足の持ち主で、静岡大会でも7盗塁を記録。抜群の守備範囲の広さに加え、目測も確かで球際に強く肩も悪くない。守備・走力に関しては、まさにプロ級だと言えよう。また、山本 和輝(2年)遊撃手も、守備は軽快で目をひくだけに新チーム以後も気にしてみたい一人。

その相田のお株を奪うようなスーパープレーでチームを救ったのが、長谷川 聖天(3年)中堅手。打っても高須のストレートを打ち返しヒットを連発しただけでなく、変化球も上手く合わせての技ありのバットコントロールで3安打を放って魅せた。

チームの攻守の要である・古和田 大耀(3年)捕手は、捕ったらすぐに返球するなどボールまわしが早い。相手に考える隙きを与えない好リードで、静岡打線に的を絞らせなかった。打撃の方では結果を残せなかったが、次戦以降の爆発を待ちたい。

高須 大雅(静岡3年)投手 192/84 右/右
相田 康慎(静岡3年)中堅 175/75 右/左
山本 和輝(静岡2年)遊撃 174/68 右/左

長谷川 聖天(新田3年)中堅 172/70 右/左
古和田 大耀(新田3年)捕手 176/92 右/右

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