２０２２年スポニチ大会レポート１

ようやく今年初の生観戦に行ってきました。スポニチ大会の第一試合と、ワクチン接種予約が入っていたので、第二試合の序盤までの観戦でした。しかし、当初予定していた選手の観戦は無事でい、短い時間の割にはみたい選手がみられた一日でした。

神宮球場・第一試合　ENEOS　VS　三菱自動車倉敷オーシャンズ

ENEOSの先発は、今年の社会人解禁組の中では最も注目の一人である　関根　智輝（２３歳・慶大出身）右腕。常時１４５キロ前後の力ある真っ直ぐはNPB級で、最速で１４９キロまで到達。試合中には、何度もバットをへし折る場面が目立ちました。また変化球は、横滑りするスライダーでカウントを整えつつ、左打者にはチェンジアップなどを織り交ぜてきます。球威型の球質で比較的低めに集まるのが良いところだと評価していたのですが、この日はかなりアバウトな印象で、けして低めに集めてといった投球ではなかったように思えます。それでも６回を投げて、３安打・1四死球・7三振　で自責点０で抑えたので、公式戦初戦としては悪くない結果と言えます。ただし、今日の内容でプロの一軍を想定すると微妙であり、大卒社会人選手であることを考えると、あくまでも指名候補の一人という位置づけとなります。今後も引き続き、追いかけてみるか程度の評価に留まりました。これから暖かくなり、都市対抗予選・本戦などで、さらに内容が上がってくるのか気にしてみたいところです。

また最終回にENEOSは、加藤　三範（２３歳・筑波大出身）左腕をマウンドに送ります。この選手の良さは、投げ始めてから低めに決まるなど安定した制球力があり、変化球の曲がりも悪くない実戦派サウスポーです。そんな中昨日は、１３０キロ台後半の真っ直ぐと、ゆるいカーブ・曲がりの大きなスライダーなどを交え、ヒットこそ許しましたが打者３人で抑え無失点で切り抜けます。筑波大時代から、真っ直ぐにあまり訴えかけてくるものがなく、昨日も左腕とはいえ１３０キロ台の速球には物足りなさを残します。その辺を制球力やマウンドさばき、変化球のキレでいかに補うかといった内容で、評価は別れそうなところです。この投手も好調時には１４０キロ台中盤あたりまで出てくるので、その辺のパフォーマンスを確認して最終的な判断をくだしたいところ。現時点では、継続して追いかけて行きたいという評価に留まります。

神宮球場第二試合　東芝　VS　ヤマハ

昨年の指名はありませんでしたが、東芝の先発は今や社会人屈指の投手である　吉村　貢司郎（２４歳・国学院大出身）右腕が先発してきました。こちらは常時１４０キロ台後半を記録するキレのある真っ直ぐを両サイドに散らしつつ、スライダー・カット系の球でカウントを整えつつスプリットで空振りを誘うといったピッチングスタイル。

結果的には、７回1/3　７安　１四死　９三　２失　といった内容で、真っすぐはキレ型だけに、甘く入ると長打を喰らいやすいなというのと、フォームが比較的合わされやすいのは気になります。しかし、制球力に不安がないのと、昨年は見極められて振ってもらえなかった縦の変化で面白いように空振りが奪え９三振。縦の変化に磨きがかかったのは、明るい材料ではないのでしょうか。球速も暖かくなれば、常時１５０キロ前後～中盤ぐらいは出せる投手なので、もっと上がってきそう。今後の試合では、縦の変化が本物なのかどうか、見極めて行きたいポイントです。こちらは、プロ入りの意志があり、安定したパフォーマンスを示せば、今年は中位～上位は有力だとみて良さそうです。現時点で、この吉村に匹敵できそうなのは、社会人では　河野　佳（２０歳・大阪ガス）右腕ぐらいだと思われるので。

あと東芝の野手では、攻守にスケール感じさせる　大庭　樹也（２４歳・専修大出身）遊撃手は、今後も追いかけてみたいと思わせてくれる内容でした。また新人の　太田　英毅（２３歳・立教大出身）も、右翼からの強肩ぶりが光り、身体能力の高さを感じさせてくれて今後も気にして行きたい選手です。

関根　智輝（ENEOS）投手　１８３／８７　右／右
加藤　三範（ENEOS）投手　１８２／９０　左／左

吉村貢司郎（東芝）投手　１８３／８４　右／右
大庭　樹也（東芝）遊撃　１８３／８４　右／右
太田　英毅（東芝）右翼　１７６／８０　右／右