2022年 センバツレポート4
2022/03/22|Category:テレビ・動画観戦
大会3日目・第一試合 山梨学院 VS 木更津総合
木更津総合の先発・越井 颯一郎(3年)右腕は、素早い投球テンポでポンポンと140キロ前後(MAX143キロ)の真っ直ぐを投げ込んでいた。秋はもう少し肘が突っ張った感じのアーム式に見えたが、この春はだいぶ肘を柔らかく使えるようになってきた。変化球も、カーブ・スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜるオーソドックスなスタイルで、延長タイブレークまでもつれる接戦を演出した。制球・変化球などもまずまずで、夏まで追いかけてみたいと思わせるものはあったが、進学が基本線の同校では、やはり彼も有力大学に進んで、4年後を目指すといったことになりそうには見えた。
山梨学院の先発の 榎谷 礼央(3年)右腕も、オーソドックスな正統派。秋は球威こそ感じなかったが、球速は135~143キロほど関東大会では出ていた。しかし、一冬越えたセンバツでは、常時135キロ前後~MAX140キロほどで、こちらが思い描いていた形では球威・球速が増してきていないのは気になった。スケールよりも、両サイドを丹念に突く実戦力を磨いてきた形だが、時々高めに抜ける球は秋同様に見受けられた。それでもスライダーに落差のあるチェンジアップを織り交ぜ、延長13回まで投げぬいた精神力は見事。夏までに劇的に変わらない限りは、ドラフト候補というよりも大学などで、球威・球速を磨いてからという判断になりそうだ。
木更津総合では、1番の 山田 隼(3年)中堅手が目立っていた。特に、インハイの球を引っ張っても切れないスイングには目を見張るものがあった。また中堅手としても守備は安定していたが、一塁までの塁間が右打席から 4.45秒前後(左打者換算で4.2秒前後)と平凡だったのは残念。こちらも好い選手だが、高校からプロといったタイプでは無さそうだ。
山梨学院では、1番の 鈴木 斗偉(3年)二塁手の、コースに逆らわない打撃が光った。今大会NO.1の打率を残す好打者で、セカンドの守備でも再三飛んできた打球も無難にボールをさばいていた。一塁までの塁間を、左打席から4.2秒弱ぐらいと、走力が物足りないのは残念だったが。また 進藤 天(2年)のショートの守備にも目を惹くものがあった。
越井颯一郎(木更津総合3年)投手 178/75 右/右
山田 隼 (木更津総合3年)中堅 174/70 右/右
榎谷 礼央(山梨学院3年)投手 178/76 右/右
鈴木 斗偉(山梨学院3年)二塁 175/74 右/左
進藤 天 (山梨学院2年)遊撃 172/71 右/右
大会3日目・第二試合 金光大阪 VS 日大三島
金光大阪の先発・古川 温生(3年)右腕は、上背こそないが140キロ前後(MAX144キロ)の速球に加え、縦・横のスライダーに、緩いカーブを交えて 9回を4安打で完封して魅せた。大学・社会人タイプだと思われるが、制球・投球術も安定しており、総合力に優れた好投手。上のレベルで、さらに球威・球速を磨けば、ゲームメイクできる選手だけにさらなる活躍が期待できそう。
日大三島の先発・松永 陽登(3年)は、均整のとれた体格から135キロ前後の角度のある真っ直ぐを投げ込んでくる。ただし将来性では、4番を担う打撃の方かと。この試合ではセンター福富龍之介の好捕などもあり無安打に終わったが、背筋を伸ばしながらの懐の深い構えには雰囲気があり、一塁到達タイムも4.2秒前後と動きは悪くなかった。大学などでは、投打のどちらで勝負するのか気になるところ。
金光大阪では、4番の 岸本 紘一(3年)捕手も、テンポの良いボールまわしにセンスが感じられ、キャッチング・フットワーク等悪くなかった。二塁までも、ワンバウンドしそうな難しい球ながらも1.9秒前後の送球で見事に捕殺していた。こちらも高校からプロといった凄みは感じられないが、攻守にバランスに優れており、上のレベルでの活躍が楽しみになる。
そのほか日大三島では、京井 聖奈(3年)三塁手は、バットコントロールに優れた巧打者で、チーム4安打中2安打を放って魅せた。この試合としては登板がないまま終わったが、投手としても140キロ近いボールを投げ込む地肩の強さを併せ持つ。
古川 温生(金光大阪3年)投手 170/70 右/右
岸本 紘一(金光大阪3年)捕手 174/71 右/右
松永 陽登(日大三島3年)投手 180/80 右/左
京井 聖奈(日大三島3年)三塁 174/65 右/左
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