2022年 センバツレポート6
2022/03/24|Category:テレビ・動画観戦
大会4日目・第二試合 星稜 VS 天理
天理の先発・南沢 佑音(3年)は、右のスリークォーターから135キロ前後の真っ直ぐを投げ込んでくる。他にスライダーやシンカーなどがあるが、この選手は真っすぐのコマンドの高さが自慢。微妙なところを突ける制球力・投球術があり、その割に球威も適度にある。188/88 と体格にも恵まれ、まだまだ素材としての余力を感じさせる。夏までに大幅に球速を伸ばして行ければドラフト候補にも入ってくる可能性は残すものの、常識的には大学進学タイプかといった印象は受けた。
星稜の先発・マーガード 真偉輝キアン(星稜3年)右腕も、185/90 の分厚い体型で父がアメリカ人のハーフ。こちらも常時135キロ~MAX139キロぐらいだが、球威があって球速以上に打ち難い。ただし、コマンドという意味では多少アバウト。特に縦成分の多いスライダーで左打者の内角で空振りを誘ったり、ツーシーム系の逃げながら沈む球も厄介だった。こちらも肉体的にまだまだ余力を秘めていて、夏までに球速が増してくればドラフト候補として浮上してきても不思議ではない。特にこの選手は、腕の振りが良いので打者が吊られやすい。
天理では、3番の 戸井 零士(3年)遊撃手。180センチの大型遊撃手ながら、堅実な守備には好感が持てる。打ってもマーガードのクセ球を、きっちり右中間方向にはじき返したのは見事。緒戦で破れてしまってもう少し見てみたかったが、ドラフト候補として指名を意識人材ではないのだろうか。できれば今後もチェックして行き、どのぐらいの位置づけになるのか見極めたい。
星稜は、下級生の活躍が目立った。特に3番を打つ 斉賀 壱成(2年)遊撃手は、ボールの呼び込み方も上手く3安打を記録。打撃だけでなく、守備・走塁がどのレベルなのか今後の試合でも気にして行きたい。またリリーフした 武内 涼太(2年)右腕は、均整のとれた体格から140キロを記録。しかし、むしろスライダーやチェンジアップなど、変化球に特徴があり、そちらの方が目がいった。真っ直ぐが磨かれてくれば、来年はドラフト候補として北信越地区を盛り上げてくれる一人になりそうだ。
南沢 佑音(天理3年)投手 188/88 右/左
戸井 零士(天理3年)遊撃 180/81 右/右
マーガード 真偉輝キアン(星稜3年)投手 185/90 右/右
斉賀 壱成(星稜2年)遊撃 173/73 右/右
武内 涼太(星稜2年)投手 183/71 右/右
大会4日目・第三試合 只見 VS 大垣日大
大垣日大の先発・五島 幹士(3年)は、左のスリークォーターからポンポンとストライクを先行させる。球速こそ125~133キロ程度だが、その球を低めに丹念に集めてくる。またカーブやスライダーなどを織り交ぜ的を絞らせない。凄みこそないが、安心して見ていられる実戦派で、長くアマチュア球界で活躍していって欲しい好投手。
ショートの 米津 煌太(大垣日大2年)ショートは、リストの効いた打撃に加え、強肩でスローイングが安定しているのが良い。フットワークやグラブさばきもまずまずで、来年のドラフト候補に浮上してきても不思議では無さそうな好選手だった。
21世紀枠で出場の部員13名の只見の方は、突出した選手はいない。町をあげての応援で、OBなども参加しスタンドをチームカラーの緑で埋めていたのが印象的だった。こんな環境から、いつか思わぬ人材が出てくるかもしれない。スコアとしては 6-1 と引き離されたが、終盤まで緊張感のあるナイスゲームだった。出場を巡ってはいろいろ言われた大垣日大だったが、守備もしっかりした基本に忠実な好チームで代表に恥じない内容だった。
五島 幹士(大垣日大3年)投手 172/75 左/両
米津 煌太(大垣日大2年)遊撃 174/78 右/右
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