2022年 大学選手権総集編(捕手編)
2022/06/19|Category:ネタ
大学4年生の捕手中でも、ドラフトで最も高い順位で指名されそうな、野口 泰司(名城大)。ミットをしっかり示し構え、キャッチングも柔らかいし、投手ともしっかりコミニケーションのとれるキメ細やかさを持ち合わせている。打撃型のイメージをもたれがちだが、スローイングの問題を除けば捕手としての適性も悪くない。塁間1.9秒前後の送球は、プロとしては 中の下 レベルではあるものの、地肩自体が弱いわけではない。プロでしっかりした送球の形を身につけられれば、その辺も改善されてゆく可能性はあるのでは? 大会では、亜細亜戦で青山投手のフォークが落ちないところを、見事に本塁打した打撃は圧巻だった。順調にゆけば、3位前後での指名も期待できるのではないのだろうか。
今大会を見て面白いなと思えたのが、松山 翔太(宮崎産経大)捕手。投手に細かく指示を出すなど、対話しながら導くことができている。テンポの好いボールまわしからは、捕手としてのセンスの良さも感じられる。キャッチングも悪くないし、セーフティバントを機敏な足回りでさばいたプレーには好感。送球も1.8秒台中盤ぐらでは投げられるなど、ディフェンス面では、プロ級の印象を受けた。残念ながら打席ではアピールできないまま初戦で破れてしまったが、リーグ戦では素晴らしい成績を残してきただけに、ただの守るだけの選手ではなさそう。もう少し、他の試合を見てから具体的な評価をしいたところだが、ドラフトでも、下位~育成あたりの指名があっても不思議ではなさそうだ。
来年の上位候補と目される 進藤 勇也(上武大3年)がいるため出場は限られてしまったが、個人的には今年の大学NO.1捕手は、小山 忍(上武大4年)捕手だとみている。その小山は、亜細亜大戦の試合途中からマスクをかぶった。テンポの良いリードを心がけ、キャッチング・相手が打てないとみるやボールを続けられるリードができる度胸もある。やや腕が下がって出てくる送球は気になるものの、盗塁をきっちり刺せる強肩持ち主。打撃でも意地のヒットを放つなど、この日は明らかに進藤より小山の方が内容があった。元々、大学生捕手でも屈指の能力を誇る選手であり、そういった選手が同じチームに揃うというのはなんとも惜しい。現在DHなど出番は限られてしまっているので、スカウトがどう評価しているかはわからない。しかし個人的には、大学からプロに入れる素材ではないかとみている。
昨年から注目されてきた 石伊 雄太(近大工学部)捕手は、チームの攻守の要。柔らかいキャッチング・機敏なフットワーク・・投手と対話しながら導けるリードなど、ディフェンス面はプロ級の素材。特にスローイングは1.7秒台で、今年の候補でも屈指の送球能力がある。その半面、ボール球を見極められない打撃は相変わらずで、打撃に関してはプロとなると心もとない。そうなると、一芸を評価しての育成枠あたりでの指名が想定される。
また攻守にバランスがとれている 土井 克也(神奈川大)も、存在感溢れる捕手。神野のワンバウンドする球を弾く場面があったが、元来キャッチングも一定水準にある。この春は、打率2割5分と精彩を欠き、この試合でもタイミング合っていなかった。それでも、リーグMVPに選出されたほどのチームでは絶対的な存在。1.9秒前後の送球含めて総合力に優れた選手で、元来は勝負強い打撃も目を惹く存在。ただし、プロに混ぜた時に突出したものがあるかと言われると微妙で、下位~育成ぐらいの位置づけになるだろうから、それぐらいの評価ならば有力社会人チームに進むタイプなのかもしれない。それでも今年の大学生捕手としては、攻守にバランスのとれているという意味では上位クラスなのではないのだろうか。
野口 泰司(名城大)捕手 179/82 右/右
松山 翔太(宮崎産経大)捕手 182/81 右/右
小山 忍 (上武大)捕手 185/83 右/右
石伊 雄太(近大工学部)捕手 178/80 右/右
土井 克也(神奈川大)捕手 180/88 右/右
(最後に)
指名されてもおかしくないレベルの選手が揃っており、捕手に関しては比較的充実した大会だと評価して良いのではないのだろうか。この中のうち、半分ぐらいはプロ入りすることになるのではないのだろうか。
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