09年度夏・沖縄大会
2009/06/21|Category:観戦記
4月下旬に、春季九州大会に訪れてから早2ヶ月。再び沖縄の地に足を運びました。
本当は前日に、沖縄の知人が北谷球場まで朝送ってくれると言ってくれたですが、知り合いに買い物を頼まれておりまして、朝から国際通りをうろつくことに。結局、目的の店やモノが見つからず・・・、再びモノレールで古町駅へ。そこで宜野湾行きのバスを待つも、今度は中々こないのでタクシーに。しかし頼りない運ちゃんで、初めて宜野湾球場に行くらしい・・・。なんやかんや話しながら、なんとか球場前に。まだ試合まで一時間以上あったので、宜野湾の海水浴場に足を伸ばし海を散策。荷物抱え、岩場や砂地に入ったので、蒸し暑さも相まって汗だくに・・・。そんな沖縄を堪能しつつ、梅雨が上がったかのような蒸し暑さの中、2009年度の沖縄大会を観戦して参りました。
今日の目的は、沖縄注目度ビッグ2の運天ジョン・クレイトン(浦添工)投手と大嶺祐太(ロッテ)の弟として注目され、今や九州屈指の右打者に成長したと言う大嶺 翔太(八重山商工)投手が、揃って登場する宜野湾球場の試合を観ました。この20日には、その他の会場にも注目の選手が出場していたのですが、試合時間の関係からも、移動を断念。また翌21日も試合の予定がありましたが、平塚で行われる日米大学野球の選考会の方をみたいと思い、帰郷することに致しました。
沖縄大会初日 宜野湾球場第一試合 浦添工VS八重山農業
運天ジョン・クレイトン(浦添工)投手は、少々後ろの大きなフォームながら、腕の振り・身のこなしの柔らかい本格派投手。初回は常時130キロ台後半~MAX91マイル(145.6キロ)の速球を叩き出すなど、キレと勢いを感じさせる速球を披露してくれました。
2回からは、常時135キロ前後に抑えて投げるものの、上手く力が抜けて6回まで完全試合。7回にヒットを浴びて、この回で交代致しました。全体的には、思ったよりはまとまっているし、制球も悪くないなと言う印象。負けられない最後の夏だけに、かなり丁寧に投げていたのかもしれません。
ただキャパを抑えると、キレ型の球質でもあり、あまり見栄えがしません。また変化球も、カーブ・スライダーなどがあるのですが、ミートの上手い打者相手だと粘られてしまい決めて不足を露呈。性格的にも、チームの中心選手としてガンガン引っ張ると言うよりは、仲間と共にといったタイプで、何が何でもプロと言うランランとしたものは、残念ながら感じられませんでした。
球速的には、まだまだ伸びるでしょうし、投手としても破綻のないまとまりもあります。野球に対する姿勢も悪くないので、あとは本人が野球で飯を食うんだと言う気構えが持てるかどうか?素材を買って指名する球団が出てきてもとは思いますが、少し時間はかかるタイプだろうなと言うふうには感じられました。
試合は、序盤まで1-0と接戦。ただ運天の安定感のあるピッチングで、危なげなさを感じました。ただ浦添工業は、2回戦で強豪・宜野座。更に4回戦で優勝の本命・興南との対決も控え、観戦するのであれば、それまでに済ませることをお奨めしたいと思います。
宜野湾球場 第二試合 普天間 VS 八重山商工
兄の祐太がいる時以来の甲子園を狙う八重山商工。大嶺 翔太(八重山商工)投手は、背番号11を付けて1番・三塁手としての出場でした。チームの主将として、常にナインに声をかけるなど、チームを引っ張ろうと言う意欲が感じられました。
ただこの選手、試合前練習から観ていて、かなり三塁守備は危なっかしいです。それでも圧倒的な地肩の強さで、その動作を補っている感じでした。そういった意味では、将来内野手はどうなのかな?と言う不安は残ります。
昨日は、内角の速球を振り抜いて、センター前へのポテンヒットと、初球の高めの甘いカーブをセンター前に打ち返しましたが、内容的にはもう一歩でした。新聞によりますと、前日の学校行事で怪我をして、状態はもう一つだったそうで。沖縄の知人によりますと、やはり沖縄の野手では、群を抜く存在だとか。ただ昨日の試合だけを観ると、少々物足りない内容は否めませんでした。
ただ運天とは対照的に、高校からプロへ行きたいと言う意志が強く感じられるところは、プロ向きかなと思います。他気になる部分は多々あるのですが、詳しいことは後日・個別の寸評を作成するので、そこで読んでみてください。
また最終回に、ようやくマウンドに上がりました。丁度マウンドに上がる前に打席に入っていたこともあり、肩の仕上がりや怪我の影響もあったのかもしれません。球速は、常時130~135キロ程度と並で、プロにアピールする程の内容ではありませんでした。やはりこの選手は、野手として評価すべき選手だったと思います。ただもう一イニング投げていれば、肩も温まり140キロ台ぐらいは出たかもしれませんね。出来れば、もう一試合ぐらいじっくり万全の状態を見られればなあと思いました。
八重山商工には、加藤次郎(3年)遊撃手がおり、この選手は強肩で、スケールの大きなプレーをする選手。この選手の守備が、大嶺だったらスケール感を感じるのにと思いながら観ておりました。ただこの選手、178センチと言うことでしたが、グランドでは180センチ台の大型内野手に見えました。どたどたしたフットワークに、少々危なっかしいキャッチングでしたが、強肩を生かした遊撃守備には、素材としてのスケールを感じさせます。
ただ打っても4番なのですが、攻守にまだまだ粗い素材型だと思いました。この選手は、大学などで野球を続けて行けるポテンシャルを秘めていると思います。で、この八重山商工は、3回戦で強豪・糸満との対決があります。ここには、来年の沖縄の目玉と評判の宮國投手がおり、ここが序盤戦の大きな試金石になりそうです。運天同様に、早めに観戦されることを、お奨めしたいと思います。
沖縄の野球事情について
全国的にはあまり知られていないのですが、地元の人によると、結構面白い選手はいるようです。ただ九州担当スカウトとはいえ、そう頻繁に見に来られない環境にもあり、ちょっと面白いと言われる選手まで、スカウトのチェックが及ぶのかは疑問です。
今回の運天・大嶺選手の場合、一年の頃から全国的にも取り上げられてきた選手達。そのためスカウト達からの認識も高いのですが、3年の春季大会あたりで頭角を現してきた成長の遅い大器みたいな選手が、夏の一発勝負でスカウトの目に留まるのかな?と言う疑問は持ちました。
また沖縄には現在、奥武山公園に大変立派な球場を建設中。この球場が出来ますと、モノレールの駅から歩いて行ける距離になり、沖縄の高校野球もだいぶ観戦しやすくなりそうです。来年の夏は、ぜひこの新しい球場で(内野スタンドを覆う屋根もでっかいぞ)、沖縄予選が観られたらなと思いました。
全国をいろいろ観てまわっておりますが、やはり沖縄で観光をしていると、少し日常から離れ開放的な気分になります。とても現地の人からも親切にして頂き、沖縄にはまた来年の夏に、ぜひ行きたいと思わせるものがある土地でした。
本当は前日に、沖縄の知人が北谷球場まで朝送ってくれると言ってくれたですが、知り合いに買い物を頼まれておりまして、朝から国際通りをうろつくことに。結局、目的の店やモノが見つからず・・・、再びモノレールで古町駅へ。そこで宜野湾行きのバスを待つも、今度は中々こないのでタクシーに。しかし頼りない運ちゃんで、初めて宜野湾球場に行くらしい・・・。なんやかんや話しながら、なんとか球場前に。まだ試合まで一時間以上あったので、宜野湾の海水浴場に足を伸ばし海を散策。荷物抱え、岩場や砂地に入ったので、蒸し暑さも相まって汗だくに・・・。そんな沖縄を堪能しつつ、梅雨が上がったかのような蒸し暑さの中、2009年度の沖縄大会を観戦して参りました。
今日の目的は、沖縄注目度ビッグ2の運天ジョン・クレイトン(浦添工)投手と大嶺祐太(ロッテ)の弟として注目され、今や九州屈指の右打者に成長したと言う大嶺 翔太(八重山商工)投手が、揃って登場する宜野湾球場の試合を観ました。この20日には、その他の会場にも注目の選手が出場していたのですが、試合時間の関係からも、移動を断念。また翌21日も試合の予定がありましたが、平塚で行われる日米大学野球の選考会の方をみたいと思い、帰郷することに致しました。
沖縄大会初日 宜野湾球場第一試合 浦添工VS八重山農業
運天ジョン・クレイトン(浦添工)投手は、少々後ろの大きなフォームながら、腕の振り・身のこなしの柔らかい本格派投手。初回は常時130キロ台後半~MAX91マイル(145.6キロ)の速球を叩き出すなど、キレと勢いを感じさせる速球を披露してくれました。
2回からは、常時135キロ前後に抑えて投げるものの、上手く力が抜けて6回まで完全試合。7回にヒットを浴びて、この回で交代致しました。全体的には、思ったよりはまとまっているし、制球も悪くないなと言う印象。負けられない最後の夏だけに、かなり丁寧に投げていたのかもしれません。
ただキャパを抑えると、キレ型の球質でもあり、あまり見栄えがしません。また変化球も、カーブ・スライダーなどがあるのですが、ミートの上手い打者相手だと粘られてしまい決めて不足を露呈。性格的にも、チームの中心選手としてガンガン引っ張ると言うよりは、仲間と共にといったタイプで、何が何でもプロと言うランランとしたものは、残念ながら感じられませんでした。
球速的には、まだまだ伸びるでしょうし、投手としても破綻のないまとまりもあります。野球に対する姿勢も悪くないので、あとは本人が野球で飯を食うんだと言う気構えが持てるかどうか?素材を買って指名する球団が出てきてもとは思いますが、少し時間はかかるタイプだろうなと言うふうには感じられました。
試合は、序盤まで1-0と接戦。ただ運天の安定感のあるピッチングで、危なげなさを感じました。ただ浦添工業は、2回戦で強豪・宜野座。更に4回戦で優勝の本命・興南との対決も控え、観戦するのであれば、それまでに済ませることをお奨めしたいと思います。
宜野湾球場 第二試合 普天間 VS 八重山商工
兄の祐太がいる時以来の甲子園を狙う八重山商工。大嶺 翔太(八重山商工)投手は、背番号11を付けて1番・三塁手としての出場でした。チームの主将として、常にナインに声をかけるなど、チームを引っ張ろうと言う意欲が感じられました。
ただこの選手、試合前練習から観ていて、かなり三塁守備は危なっかしいです。それでも圧倒的な地肩の強さで、その動作を補っている感じでした。そういった意味では、将来内野手はどうなのかな?と言う不安は残ります。
昨日は、内角の速球を振り抜いて、センター前へのポテンヒットと、初球の高めの甘いカーブをセンター前に打ち返しましたが、内容的にはもう一歩でした。新聞によりますと、前日の学校行事で怪我をして、状態はもう一つだったそうで。沖縄の知人によりますと、やはり沖縄の野手では、群を抜く存在だとか。ただ昨日の試合だけを観ると、少々物足りない内容は否めませんでした。
ただ運天とは対照的に、高校からプロへ行きたいと言う意志が強く感じられるところは、プロ向きかなと思います。他気になる部分は多々あるのですが、詳しいことは後日・個別の寸評を作成するので、そこで読んでみてください。
また最終回に、ようやくマウンドに上がりました。丁度マウンドに上がる前に打席に入っていたこともあり、肩の仕上がりや怪我の影響もあったのかもしれません。球速は、常時130~135キロ程度と並で、プロにアピールする程の内容ではありませんでした。やはりこの選手は、野手として評価すべき選手だったと思います。ただもう一イニング投げていれば、肩も温まり140キロ台ぐらいは出たかもしれませんね。出来れば、もう一試合ぐらいじっくり万全の状態を見られればなあと思いました。
八重山商工には、加藤次郎(3年)遊撃手がおり、この選手は強肩で、スケールの大きなプレーをする選手。この選手の守備が、大嶺だったらスケール感を感じるのにと思いながら観ておりました。ただこの選手、178センチと言うことでしたが、グランドでは180センチ台の大型内野手に見えました。どたどたしたフットワークに、少々危なっかしいキャッチングでしたが、強肩を生かした遊撃守備には、素材としてのスケールを感じさせます。
ただ打っても4番なのですが、攻守にまだまだ粗い素材型だと思いました。この選手は、大学などで野球を続けて行けるポテンシャルを秘めていると思います。で、この八重山商工は、3回戦で強豪・糸満との対決があります。ここには、来年の沖縄の目玉と評判の宮國投手がおり、ここが序盤戦の大きな試金石になりそうです。運天同様に、早めに観戦されることを、お奨めしたいと思います。
沖縄の野球事情について
全国的にはあまり知られていないのですが、地元の人によると、結構面白い選手はいるようです。ただ九州担当スカウトとはいえ、そう頻繁に見に来られない環境にもあり、ちょっと面白いと言われる選手まで、スカウトのチェックが及ぶのかは疑問です。
今回の運天・大嶺選手の場合、一年の頃から全国的にも取り上げられてきた選手達。そのためスカウト達からの認識も高いのですが、3年の春季大会あたりで頭角を現してきた成長の遅い大器みたいな選手が、夏の一発勝負でスカウトの目に留まるのかな?と言う疑問は持ちました。
また沖縄には現在、奥武山公園に大変立派な球場を建設中。この球場が出来ますと、モノレールの駅から歩いて行ける距離になり、沖縄の高校野球もだいぶ観戦しやすくなりそうです。来年の夏は、ぜひこの新しい球場で(内野スタンドを覆う屋根もでっかいぞ)、沖縄予選が観られたらなと思いました。
全国をいろいろ観てまわっておりますが、やはり沖縄で観光をしていると、少し日常から離れ開放的な気分になります。とても現地の人からも親切にして頂き、沖縄にはまた来年の夏に、ぜひ行きたいと思わせるものがある土地でした。
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