2022年夏 甲子園レポート9
2022/08/28|Category:テレビ・動画観戦
大会6日目・第一試合 仙台育英 VS 鳥取商
仙台育英の先発・高橋 煌稀(2年)右腕は、140キロ前後の球速ながら、それ以上に打者の手元まで勢いが落ちない真っ直ぐを投げ込んでくる。変化球も、スライダー・チェンジアップ・フォーク・カーブなど一通りあり、マウンドさばき・制球力など総合力の高い好投手。体格にも恵まれ、来夏までに何処まで総合力を引き上げてくるのか注目して行きたい。
仙台育英の2番手・古川 翼(3年)左腕は、140キロぐらいの球威のある真っ直ぐに、スライダーやフォークを織り交ぜてくる。高校からプロ云々といった投手ではないが、適度なまとまりにマウンドさばきも良く、大学などでも重宝されそうなタイプだった。
仙台育英の3番手で登板した 仁田 陽翔(2年)左腕は、最速147キロを記録するなどボールの勢いは投げた投手の中でも一番だった。スライダーとのコンビネーションで、まだコントロールにはバラチキが観られるものの、来年のドラフト候補としてマークされる存在だろう。
4番手で投げた 斎藤 蓉(3年)左腕は、ビシッと手元まで来る140キロ台のボールが目をひく。大学や社会人での成長次第では、今後ドラフト候補として名前を聞くことになるかもしれない。最後に投げた 湯田 統真(2年)右腕も、140キロ台中盤のボールには球威があり、沈む球が独特で楽しみな下級生。打者では、4番の 斎藤 陽(2年)右翼手が、強打者でありながらバットコントロールが良いのが印象的だった。
鳥取商は、突き抜けた選手はいなかったが守りが良く鍛えられていた好チーム。先発の 山根 汰三(2年)右腕は、130キロ台中盤ながら、打者の内角を厳しく突く投球で仙台育英打線を苦しめた。来夏までに球速が上がって来ると、山陰を代表する投手として目立つ存在になってゆくのではないのだろうか。
高橋 煌稀(仙台育英2年)投手 183/84 右/右
古川 翼 (仙台育英3年)投手 172/76 左/左
仁田 陽翔(仙台育英2年)投手 174/73 左/左
斎藤 蓉 (仙台育英3年)投手 173/73 左/左
湯田 統真(仙台育英2年)投手 180/81 右/左
斎藤 陽 (仙台育英2年)右翼 165/73 右/左
山根 汰三(鳥取商2年)投手 175/63 右/右
大会6日目・第二試合 高松商 VS 佐久長聖
今大会注目度NO.1だった 浅野 翔吾(高松商3年)中堅手は、序盤は打席でも力みが感じられた。それでもファールフライを打った打球は空高く舞い上がり、ここまで落ちてこない打球を放つ打者も記憶にないぐらいだった。また3打席目には、甲子園の右中間に本塁打を放つという離れ業をしてのけた。特に浅野と言えば、引っ張ってレフトスタンドへの本塁打が代名詞みたいなところがあり、右方向への打球はこれまでホームランしたのを見たことがないほどだっただけに驚きだった。さらに続く打席では、高めに浮いたスライダーを、浅野らしくレフトスタンドに叩き込んでみせた。最終打席でも、レフト横を抜けるツーベース放つなど、強烈な印インパクトを植え付けることになる。また別の試合では、センターバックスクリーンに叩き込むなど、どの方向にも叩き込めるパワーがあることを改めて示した形。特に大きな穴があるタイプではないので、プロで全く通用しないとは考え難い。守備や走力でも水準以上のものを持っており、体格にものともせずに1位指名される公算は一気に強くなった。唯一気になったのは、外野からの返球がどうなのか?という部分。元々肩もまずまずだったのだが、内野へのコンバートなども視野に入れている球団などは、慎重に見極める必要がありそうだ。
高松商は、浅野を1番に入れても中軸が機能するだけの選手を揃えているが、上のレベルでとなるとどうだろうか? 個人的には、本塁打を打った4番・本田 倫太郎(3年)一塁手よりも、5番の 山田 一成(3年)三塁手の打撃の方が気になった。
佐久長聖では、4番の 寺尾 拳聖(3年)中堅手と5番の 寺川 裕也(3年)捕手の打撃も目をひいた。特に寺川は3安打放っただけでなく、捕手としても考えてリードしていたが、後半戦は打力に勝る高松商打線を、投手陣が上手く抑え込むことができなくなってしまった。いずれにしても、上のレベルでも野球を続けて欲しい選手たちだった。
浅野 翔吾(高松商3年)中堅 170/86 右/両
本田倫太郎(高松商3年)一塁 171/92 右/右
山田 一成(高松商3年)三塁 165/71 右/右
寺尾 拳聖(佐久長聖3年)中堅 174/74 右/右
寺川 裕也(佐久長聖3年)捕手 175/75 右/右
- 関連記事
スポンサーサイト
- テーマ : アマチュア野球観戦(独立リーグ含む!)
- ジャンル : スポーツ