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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

2023年 選抜総括(投手編)

甲子園出場全校をチェックできたので、今回は3年生の投手達について、ドラフト目線で考えて行きたい。

(投手編)

スカウト達の注目を最も集めたのは、前田 悠伍(大阪桐蔭)左腕ではなかったのだろうか? 甲子園のガンが左腕には厳しいという状況でもあったが、MAX142キロ止まりと球速面ではやや物足りなかったのは確か。それでも、腕の振りは昨秋より上がってきており、ボールの勢い・質という意味では悪くなかったように思える。この投手の良さは、スライダー・カーブ・チェンジアップなどの変化球のキレ・精度が高いこと。そして、ピンチではしっかり踏ん張りの効くハートの強さにある。そういった意味では、緒戦も二戦目も、厳しい場面をきっちり抑え込めた点はさすが。ただし、二戦目のリリーフでも球速は上がらず、その点でやや伸び悩んでいるとか、物足りないと判断する球団があっても不思議ではなく、評価は別れる可能性は否定できない。個人的には、改めてその力を再認識した大会ではあり、1位指名を意識できる素材だと評価したいのだが。夏に、甲子園行きを逃したりすると、ひょっとしたら2位あたりまで残る可能性もあるのではないのだろうか。

大会前から、前田に次ぐ注目度があったと思われるのが、平野 大地(仙台松戸)右腕。秋は故障などもあり、充分にその能力を発揮できなかったが、一冬越えて健在ぶりをアピールできた大会だった。球速は146キロぐらいではあるが、ボールに球威があり存在感は充分。縦の割れのカーブに、武器であるスライダー。また、この冬習得したフォークなど、投球の幅を広げてきた。秋の故障の影響で、オフシーズンに充分に投げ込みができなかった関係からか、どうしても変化球を多めに投げてしまい投球で凄みがあまり感じられない。そのため、現時点では上位候補(2~3位)クラスだとは評価できても、夏までのさらなる引き上げがないと1位の12名に入ってくるとようなインパクトは与えられなかったのではないのだろうか。

このひと冬の間に一番成長を遂げたのは、日当 直喜(東海大菅生)右腕ではないのだろうか。190/98 の巨体から繰り出す速球は、大会最速となる148キロを記録。また、その球質は実に重い。緒戦は全部真っ直ぐを投げていたが、2戦目の登板では、カーブ・スライダー・武器であるフォークなども織り交ぜ、制球の粗さも修正されていた。ただの速いだけの投手ではないことを改めて証明しただけに、本人がプロ志望であれば上位候補(2~3位)あたりのランクには充分に評価されていそうな内容だった。しいて言えば、高校生にしては身体が出来上がり過ぎていて、プロ入り後の上積みが何処まで残されているのか?といった部分に、不安が残らなくもないところか。

その他指名が有力視されるのが、升田 早人(光)右腕。立ち上がりから140キロ台(最速143キロ)の球速を連発し、ボールの力強さが目立った。球筋全体が高いのは気になったが、ボールの強さでそれをカバー。カーブ・スライダーなどの変化球が低めに決まり、高低に散らして効果的なピッチングができていた。特に、打者の手元でグンと勢いを増す真っ直ぐには威力があり、彦根総合の打者達が最後まで対応できなかった。現状は、中位(3位~5位)ゾーンぐらいだとみているが、夏までにさらなる成長が見られると、上位候補にまで浮上してきても不思議ではなく、素材の良さを印象づけた大会となった。

また多くのスカウトが甲子園をあとにしたあとに登板した 南 恒誠(大阪桐蔭)右腕も一冬越えて安定感が増してきた。初回から指にかかった140キロ台の球速を連発し、カーブ・スライダー・チェンジアップなどの各変化球のキレも良くコンビネーションが冴えていた。制球力・マウンドさばきも良く、すでにかなりレベルまで来ており総合力の高さが感じられる。彼も中位ゾーンだと評価したいところで、夏にさらなる上積みが望めれば、高校からプロ入りも現実味を帯びてきたそうだ。

その他にも、指名を意識できる選手は複数いた。開幕戦に登場した ハップス 大起(東北)右腕などは、MAX143キロと昨秋からの大きな上積みは見られなかったものの、カウントが悪くなかったり、ランナーを背負うような場面でも、内角を突いたり多彩な変化球を織り交ぜたりと、踏ん張りの効くところを魅せた。元々バネのある素材も魅力で、本人がプロ志望であれば、下位~育成指名あたりにはなるかもしれないが、何かしらの形で素材の良さを買って指名してくる球団がありそうだ。

能代松陽の 森岡 大智 右腕も、コンパクトに腕をたたんで投げるフォームからMAX141キロを記録。球速のほとんどは、135キロ~140キロぐらいではあったものの、ボールの勢いやコントロールなども悪くなかった。変化球も、カーブ・スライダー、それに縦に沈む球がある。この球が挟んでいるのか? 縦スラなのかよくわからなかったが、かなりの確率で落ちており有効だった。高校から指名となるボーダーレベルの選手との印象を受けたが、夏に向けてのひと押しがあるようならば、指名圏内に入ってきそうだ。

仙台育英のトリオは意見が別れそうな感じで、左腕ながら制球に不安がある 仁田 陽翔 は、球速以上に勢いを感じさせる球を投げていた。サウスポーということを考えると、プロ側の興味を誘う存在はあるように思える。またエースの 高橋 煌稀 右腕は、143キロのボールを低めに集められるなど、3人の中で最も実戦力が高い。二人とも現状、そこまで高い評価はできそうもないが、中位~下位ぐらいの評価でもプロ志望なのかどうかで、指名有無が変わってきそうだ。

その他では、荒削りながら緒戦で147キロを記録した 岩井 聖(龍谷大平安)右腕。最速145キロを記録した 福田 幸之介(履正社)左腕などは、球威・球速という意味では大会NO.1左腕だった。ただし、制球力の粗さなどからも、そこまで高い評価ができるのか意見が分かれそうだった。

逆に将来性は高そうなものの、大学進学タイプではないかと思えたのが、盛田 智矢(報徳学園)右腕や小玉 湧斗(健大高崎)あたりではないのだろうか。本人の意志がよくわからないが、現時点では無理して高い順位でまでして獲るという判断には至らない可能性があり、それでもプロ入りを望むのか? 

(最後に)

高校生投手に関しては、質・量 共に、前評判どおり悪い大会ではなかった。ただし、全体的に言えるのは、秋からの上積みが乏しく、球速が上がってきた選手が少なかった。もちろん 日当や升田 のように、秋より着実に球威・球速を伸ばし指名圏内へと引き上げた選手もいたのだがが・・・。むしろいたずらに球速向上には走らず、球質や球威や制球力などの課題を重視して、取り組んできた選手が多かった気がする。それだけに、冬場に投手としての土台ができあがった選手達が、今度は夏に向けて球速を伸ばしてくる選手達が多数出てくることを楽しみにしている。昨年同様に、入学以降コロナの影響を受けてきた世代だけに、成長が遅くなってしまっているのかもしれないので。

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