2023年夏 甲子園レポート6
2023/08/14|Category:テレビ・動画観戦
大会3日目第四試合 大垣日大 VS 近江
大垣日大の先発・山田 渓太(3年)右腕は、球速こそ135キロ前後ながら、打者の手元までしっかり生きた球が投げられる。そして、その球を両サイドに自在に投げ分けることができ、自分の意図した配球ができるのが魅力。それに、スライダー・チェンジアップなどを織り交ぜ相手に的を絞らせない。けして凄みのある素材ではないが、投球の土台ができているので、あとは出力が上がってくると楽しみな好投手。また、5番を担う野手としてのセンス・打力に優れていた点も見逃せない。
パンチのある打撃が光る3番・米津 煌太(3年)二塁手は、攻守に確かな実力の持ち主。ちなみに一塁までの駆け抜けは、右打席から 4.45秒前後(左打者換算で4.2秒前後に相当)と平均的だったので、何か突出した武器が欲しい。阪口監督の孫でもある 高橋 慎(3年)捕手は、一塁からコンバートされた強打の捕手。キャリアこそ浅さを感じさせない選手で、投手としっかり対話しながら、キャッチングなどの動きにも違和感は感じさせなかった。「打てる捕手」として、今後もキャリアを積んで行って欲しい。
近江では、昨年の甲子園ベスト4の中心メンバーであった 横田 悟(3年)遊撃手が、攻守の中心。昨年はセカンドだったが、ショートでも軽快な動きを魅せていた。打撃ではレフトへの大飛球こそあったものの結果は出ず。右打席から 4.45秒前後(左打者換算で4.2秒前後に相当)と走力が並だったのは残念。「好守・強打の遊撃手」として、大学などでも活躍して欲しいところだ。
また3番の 中村 駿介(2年)三塁手は、柔らかさを生かしたセンス抜群の巧打者。走っても、塁間3.9秒台で駆け抜ける脚力があり、三塁の動きも良かった。新チーム以後は、センターラインを任される存在になるかもしれない。三拍子揃った選手として、秋以降も気にかけてみたいハイセンスな持ち主。
また5番の 山田 修斗(3年)一塁手は、184センチの大型打者で、レフトへの特大の一発を放つなど飛距離は光っていた。チームの5番を担い、滋賀大会では打率5割を記録。大学あたりで、どのぐらいやれるのか見てみたい。
山田 渓太(大垣日大3年)投手 173/68 右/右
米津 煌太(大垣日大3年)二塁 174/78 右/右
高橋 慎 (大垣日大3年)捕手 180/74 右/左
横田 悟 (近江3年)遊撃 169/73 右/右
中村 駿介(近江2年)三塁 171/71 右/左
山田 修斗(近江3年)一塁 184/81 右/右
大会4日目第一試合 富山商 VS 鳥栖工
鳥栖工業は、試合途中からリリーフした 松延 響(1年)右腕の投球が光った。ゆったりとしたフォームから、リリースの時だけ力を入れて投げるような脱力したフォーム。コンスタントに140キロ前後(MAXで144キロぐらいか?)の、伸びのある球を投げ込んでくる。ボールゾーンに切れ込むスライダーを振らせたり、ブレーキの効いたカーブを投げるなど、ある程度のレベルまで来ている。まだそれほど凄みを感じさせる投手ではないが、あと2年間で何処までスケールを増して行けるか?
富山商では、下級生4番の 福田 敦士(2年)三塁手が楽しみな存在。速球に力負けしない確かなスイングと、三塁手としても一定水準を誇る。下級生ながら、同校では頭ひとつ抜けた打力の持ち主ということで、187センチの体格も相まって来夏までにどのぐらいの打者に育って行くだろうか?
松延 響(鳥栖工1年)投手 177/73 右/右
福田 敦士(富山商2年)三塁 187/81 右/左
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