仲尾次オスカル(白鴎大)投手
2012/02/16|Category:個別寸評
仲尾次オスカル(白鴎大)投手 178/75 左/左 (カントリーキッズ出身)
「ボールの勢いは一級品!」
それほど体は大きくないのですが、左腕から非常に勢いのあるボールを投げ込んできます。そういった素材としての魅力はあり、今年はドラフト候補として春先から注目を集めることになりそうです。
(投球内容)
ストレート 常時140キロ前後~MAX90マイル(144キロ)
私が観戦した秋の平成国際大戦では、多くの球が140キロ台を記録するなど、非常に速く感じられる球を投げ込んでいました。ただその球筋は安定せず、高めに集まることが多いのが気になります。ただボールに勢いがあるので、返って打者にとっては厄介な球筋になっていました。
変化球 スライダー・シュート系
変化球にも、細かいコントロールはなく、その曲がり・活かし方もレベルが高いとは言えません。特に外に逃げて行くシュート系の球は、スクリューのように沈むわけでなく、落ちずに少し逃げる程度。現状は、ストレートに押すピッチングスタイルに、否応なしになってしまいます。これとは別に、横浜市長杯では、縦の変化球も投げていました。
その他
こう考えると、ボールの勢いで押せるレベルの相手ならばよいが、見極めが出来たり、スピードボールに対応できる打線だと、正直厳しいのではないのだろうか。
制球だけでなく、投球も駆け引きや「間」を意識するといったことはなく、淡々と勢いのあるボールを投げ込むタイプ。現状は、素材の良さを買って、育成枠レベルの選手なのかなといった感じはしてくる。
(成績から考える)
今度は、実際にこの秋に彼が残した成績を元に、特徴を考えてみたい。この秋の成績は
9試合 4勝1敗 38イニング 13安打 7四死球 48三振 防御率 1.18
1、被安打は、イニングの70%以内 ◎
被安打率は、34.2% と圧倒的な少なさを誇っている。ボールの威力が勝り、相手につけいる隙を与えなかったのだろう。これだけ低い被安打率は、そう簡単には見られない。
2、四死球は、イニングの1/3以下 ◎
四死球率も、18.4%。と、この数字も極めて低い。ストライクゾーンの枠の中ではアバウトでも、四死球で自滅するような脆さはないことを示している。
3、奪三振は、イニングの1.0前後 ◎
先発投手ながら、1イニングあたり1.26個と破格のペースで三振を奪えている。私が観た試合では、三振を奪えても高めの勢いのあるストレートといった感じだったが、これだけの奪三振を奪えていることをみると、もう少し変化球でも三振が奪えているのかもしれない。横浜市長杯のメモでは、フォークのように縦の変化球も投げていたと記してあった。
4 防御率は、1点台が望ましい ◯
この秋の防御率は、リーグ1位の 1.18。 まあプロを決定づけるならば、0点台ぐらいの絶対的な領域も望みたいが、それは今年に期待したい。
(データからわかること)
データから見ると、実際の投球以上に、この秋の彼の投球が凄かったことが伺える。リーグレベルの関係もあるが、これほど絶対的な数字を残せる投手は、中々お見受けできない。関甲新学生野球連盟では、ここまでの成績を残す選手が、最近ではいたのだろうか?
ただ残念なのは、神宮代表決定戦だった横浜市長杯では先発することなくチームが破れてしまい、全国の舞台に立てなかったこと。最終学年では、ぜひ大学選手権出場を実現して欲しい。
(今後は)
彼の残した成績をみると、私が観た試合よりも普段はまとまっているのかな?という印象は受けた。ボールの勢いと残した実績の素晴らしさは確かであり、これで大学選手権あたりで好投したら、一躍上位候補にまで浮上するかもしれない。
ただ私の観た試合では、素材の良さは認めるものの、まだまだ素材型の域は脱しておらず、このままだったら育成枠レベルぐらいかなという印象だった。その辺の能力の見極めを、今年は春先から行なって行きたい。いずれにしても、プロを意識できる選手であるのは間違いないだろう。
(2011年 秋季リーグ戦)
「ボールの勢いは一級品!」
それほど体は大きくないのですが、左腕から非常に勢いのあるボールを投げ込んできます。そういった素材としての魅力はあり、今年はドラフト候補として春先から注目を集めることになりそうです。
(投球内容)
ストレート 常時140キロ前後~MAX90マイル(144キロ)
私が観戦した秋の平成国際大戦では、多くの球が140キロ台を記録するなど、非常に速く感じられる球を投げ込んでいました。ただその球筋は安定せず、高めに集まることが多いのが気になります。ただボールに勢いがあるので、返って打者にとっては厄介な球筋になっていました。
変化球 スライダー・シュート系
変化球にも、細かいコントロールはなく、その曲がり・活かし方もレベルが高いとは言えません。特に外に逃げて行くシュート系の球は、スクリューのように沈むわけでなく、落ちずに少し逃げる程度。現状は、ストレートに押すピッチングスタイルに、否応なしになってしまいます。これとは別に、横浜市長杯では、縦の変化球も投げていました。
その他
こう考えると、ボールの勢いで押せるレベルの相手ならばよいが、見極めが出来たり、スピードボールに対応できる打線だと、正直厳しいのではないのだろうか。
制球だけでなく、投球も駆け引きや「間」を意識するといったことはなく、淡々と勢いのあるボールを投げ込むタイプ。現状は、素材の良さを買って、育成枠レベルの選手なのかなといった感じはしてくる。
(成績から考える)
今度は、実際にこの秋に彼が残した成績を元に、特徴を考えてみたい。この秋の成績は
9試合 4勝1敗 38イニング 13安打 7四死球 48三振 防御率 1.18
1、被安打は、イニングの70%以内 ◎
被安打率は、34.2% と圧倒的な少なさを誇っている。ボールの威力が勝り、相手につけいる隙を与えなかったのだろう。これだけ低い被安打率は、そう簡単には見られない。
2、四死球は、イニングの1/3以下 ◎
四死球率も、18.4%。と、この数字も極めて低い。ストライクゾーンの枠の中ではアバウトでも、四死球で自滅するような脆さはないことを示している。
3、奪三振は、イニングの1.0前後 ◎
先発投手ながら、1イニングあたり1.26個と破格のペースで三振を奪えている。私が観た試合では、三振を奪えても高めの勢いのあるストレートといった感じだったが、これだけの奪三振を奪えていることをみると、もう少し変化球でも三振が奪えているのかもしれない。横浜市長杯のメモでは、フォークのように縦の変化球も投げていたと記してあった。
4 防御率は、1点台が望ましい ◯
この秋の防御率は、リーグ1位の 1.18。 まあプロを決定づけるならば、0点台ぐらいの絶対的な領域も望みたいが、それは今年に期待したい。
(データからわかること)
データから見ると、実際の投球以上に、この秋の彼の投球が凄かったことが伺える。リーグレベルの関係もあるが、これほど絶対的な数字を残せる投手は、中々お見受けできない。関甲新学生野球連盟では、ここまでの成績を残す選手が、最近ではいたのだろうか?
ただ残念なのは、神宮代表決定戦だった横浜市長杯では先発することなくチームが破れてしまい、全国の舞台に立てなかったこと。最終学年では、ぜひ大学選手権出場を実現して欲しい。
(今後は)
彼の残した成績をみると、私が観た試合よりも普段はまとまっているのかな?という印象は受けた。ボールの勢いと残した実績の素晴らしさは確かであり、これで大学選手権あたりで好投したら、一躍上位候補にまで浮上するかもしれない。
ただ私の観た試合では、素材の良さは認めるものの、まだまだ素材型の域は脱しておらず、このままだったら育成枠レベルぐらいかなという印象だった。その辺の能力の見極めを、今年は春先から行なって行きたい。いずれにしても、プロを意識できる選手であるのは間違いないだろう。
(2011年 秋季リーグ戦)
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