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プロ野球ドラフトサイト「迷スカウト」の管理人・蔵建て男が、日本中を駆け巡り本音でトーク!

10 ベイスターズ VS 横浜商科大 プロアマ交流戦

今日は、ベイスターズの二軍と横浜商科大との、プロアマ交流戦の模様をレポートしたいと思います。普段は、プロ野球の選手は「旬」のブログで取り上げることにしているのですが、商大の選手だけのレポートだと、内容が薄くなってしまいますので、今年はじめて確認できた ベイスターズの選手についてもあわせて、ここで触れて行きたいと思います。

28 北方 悠誠(18歳・横浜1位)投手 180/80 右/右 (唐津商)

プロ入りしてからは、初めてみました。実際登板しているという話も訊いていなかったので、ひょっとするとAAA選手権以来の実戦マウンドだったのかもしれません。初回にワンアウトからライト前にヒットを浴び、四球などで更にランナーを貯め、センター前にはじき返されて2失点致しました。以後の2イニングは、無失点に抑えます。

球速は、ほとんど135~後半ぐらいで、一球だけ90マイル(144キロ)を記録。彼の能力すれば、常時10キロ程度遅い内容でした。しかしこれは、キャンプ途中に足を痛めるなどして、調整も遅れ気味なのでしょう。暖かくなれば、球速的な問題は解決してくると思われます。

変化球は、高校時代使っていたカットボール・スライダー・チェンジアップの他に、緩急を意識して、かなり緩いカーブも交えていました。まだ制球もバラついて、高めに浮くボールも少なくなかったです。そんな状況でも落ち着いていて、なんとか試合をまとめます。

球速も出ていなかったのですが、明らかにその球速表示よりも5キロ以上速く感じさせるほどのボールに威力があり、こういったことは実際に速いボールが投げられる投手に見られる特徴です。ただ元々細かい制球力・投球術がないので、ボールの威力で圧倒できないと苦しいのも確か。今日は、打者に結構振り切られていたように、ボールに合わせやすいフォームなんだろうなという印象が残りました。いずれにしても、まだまだ調整途上の内容で、これから暖かくなるにつれ、自慢の球速も披露できるのではないのでしょうか。今日は、とりあえず打者に投げたというのが収穫。やはり、素材としての魅力は感じられました。

岩貞 祐太(横浜商大 3年)左腕 181/75 左/左 (必由館出身)

常時135キロ~後半ぐらいなのですが、スライダーを武器に三振の山を築きました。特に三年生なので、細かいチェックを入れませんでしたが、こんなにプロの打者が苦労するとは思いませんでした。一球だけ、内角にズバッと決めたストレートが、91マイル(145.6キロ)を記録。この球が素晴らしく、こんな球を投げられる投手なんだと、正直驚かされました。今後の活躍次第ですが、来年はドラフト候補として大いに注目されるかもしれません。今回の観戦で、大きく見直しました

冨田 康祐(24歳・横浜育成枠)投手 186/90 右/右 (香川OG出身)

青学大時代は、オープン戦では観たことがあって取り上げたりしました。しかしリーグ戦では、ほとんど登板がなかった幻の投手。しかし四国アイランドリーグに進んでからは、早くから選抜チームのメンバー(3月のチームには入って投げていた)に選ばれるなど、プロ入りを嘱望されていた存在。そして見事一年目で、ベイスターズに指名されます。

アイランドリーグ屈指の球威・球速がある投手でしたが、今日はMAX135~88マイル(140.8キロ)程度と、普段よりも常時10キロ近く遅い内容。元々荒れ荒れの馬力型なのですが、それでいて要所を締めるところができる特徴がありました。今日は、ストレートに加え、カットボール・チェンジアップなども織り交ぜ、テンポよく1イニングをあっさり抑えます。

キャンプの頃に、二軍戦で炎上したという話を聞きましたが、横須賀で見るのは初めて。今日は、いつも以上にまとまっていたなという印象はあります。ただアイランドリーグ時代の投球を見ると、今年獲得した投手では、最も早く頭角を現すでしょうし(あとは高校生ですけど)、ファームでの内容次第では支配下・一軍登板まで行くかもしれません。完全にリリーフ専門に務めてきた投手で、タフな活躍と馬力で押す投球が持ち味。これから、どんどん調子をあげて、まずはファームでの大車輪の活躍を期待してみたいですね。今日は、内容のある登板だったと思います。

西宮 悠介(横浜商大 3年)左腕 180/80 左/左 (佐野日大出身)

岩貞と並ぶ商大の左腕投手です。左スリークオーターから繰り出す独特の球筋を武器に、スライダーとスクリューを織り交ぜるます。制球がややアバウトで、高めに浮く傾向があるのが気になりました。球速は、常時135~MAX88マイル(140.8キロ)。高校時代から注目してきた投手ですが、今日の内容を見るかぎり、岩貞との差を感じます。今後の2年間で、二人のライバル関係がどういったものになるのか、見守って行きたいですね。

西森 将司(25歳・横浜育成)捕手 182/80 右/右 (香川OG出身)

社会人のHONDAを辞めて、四国アイランドリーグに進みました。リーグ屈指の実績と経験豊富な捕手。高卒の高城が多く起用されるなか、何故ファームの試合にほとんど出ていないのが不思議でした。最近代打などで出場し、試合途中からマスクを被るという話でしたが、この日はスタメンからマスクを被りました。

さすがに経験豊富で、違和感なく安心してみていられるプレーヤー。イニング間のスローイングなどでは、驚くような肩は魅せません。しかし今日は、二度の盗塁をらくらく捕殺。ランナーがすべり混む前にボールが到達しているなど、実戦で強いところを魅せてくれます。とにかく大人のプレーヤーといった感じで、とてもルーキーとは思えない落ち着きがあります。ファームレベルならば、安心して任せられる総合力があるのではないのでしょうか。ただ寸評にも書きましたが、一軍でアピールするほどの絶対的なものがないのも確かです。ただディフェンスに関しては、鶴岡賢ニ郎や松下一郎よりは、すでに上ではないかと思います。今後は、どんどん実戦に投入して経験を積ませて欲しい1人。

眞下 貴之(21歳・3年目)投手 188/82 左/左 (東海大望洋出身)

ルーキーイヤーから、期待されてきた左腕が3年目を迎えました。昨年は、フォーム改造に取り組むも失敗し、球速も130キロ出るか出ないかまで落ち込んでいました。しかしフォームを高校時代のものに戻したのでしょうね、今日は常時130キロ台後半~MAX89マイル(142.4キロ)を記録。以前のような、ストレートの球威・球速が物足りないといった印象は、今日の内容を見るかぎり殆ど感じませんでした。

ただ大きなカーブこそ生命線の投手なのですが、かなりウエートなどもやっているのでしょうかね?以前のようなしなやかさが薄れ、少しゴツゴツした印象を受けます。そのためカーブの曲がりが、以前ほど絶対的ではないように見えたのは気のせいでしょうか? ただ今日の内容を見る限り、もう少し場数を踏んで抑えてゆけば、一軍昇格も近いのではないかと思います。代わった最初のイニングは不安定だった制球も、2イニング目からはいつもの制球・テンポの良さが戻ってサクサクと抑えました。今年は、一軍定着を期待できるところまで来ているように思えます。個人的には最初の2年目まではまだまだと思っていましたが、今年はあえて期待してみたい一年です。

(試合の感想)

今日は、一切アナウンスがなかったので、商大の選手がイマイチ誰なのかわかりませんでした。その辺が、野手陣が上手く把握できなかった大きな要因に。そのため観戦も、ベイ中心に見ることに。メンバー表を配布するか、アナウンスするか、せっかくのプロアマ交流戦なのですから、そのぐらいしても良いのではないかと思いました。

ただ試合の方は、最近ファームでも開幕に向けての実績投手の登板が多かっただけに、今年はじめてみる若手投手が3人もいるなど、見ていて楽しかったです。高卒の投手達は、まずは例年5月ぐらいまではファームでも登板がありませんから、登板の噂を耳にし始めたらチェックに来ようと思います。恐らく次回は、BCリーグとの交流戦あたりで、4月ぐらいに生観戦することになりそうです。
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