土田 拓弥(羽黒3年)中堅手
2012/09/29|Category:個別寸評
土田 拓弥(羽黒 3年)中堅 右/左
「守備・走塁はプロ級」
プロ志望届けを提出した 土田 拓弥 は、守備・走塁に関しては、まさにプロ級の身体能力を持っている選手。あまりドラフト関係の雑誌などでも話題にならないが、ひょっとすると何処かが育成枠あたりで狙っているのかもしれない。
(守備・走塁面)
一塁までの塁間を、3.9秒台で走り抜ける確かな脚力があります。出塁すれば、相手が左投手でも迷うことなく初球からスタート。自らの走塁に、絶対的な自信が伺えます。この脚力は、プロレベルに混ぜても売りにできるでしょう。
この快速を生かした中堅守備は、非常に広い守備範囲を誇ります。打球への落下点への入りも早く、キャッチングが特別上手いとか、プレーが丁寧かと言われると疑問ですが、相当な守備力があるのは間違いありません。またこの手の快速選手にありがちな、肩の弱さがないのも魅力。その返球を見る限り、上のレベルでも中の上レベルは充分ありそうで、肩でも付け入る隙を与えません。
(打撃内容)
セーフティバントをするようにして、揺さぶりを欠ける巧打者タイプ。ただ右投げ左打ちの選手にありがちな、人工的に作られた脆さがスイングから感じます。そのため打球を上げてしまうこともあり、徹底的に転がす打撃に徹しきれているわけではありません。
<構え> ☆☆
前足を引いた左オープンスタンスから、グリップを高めに添えてバットを寝せて構えます。腰を屈めずに、両目で前を見据える姿勢は平均的。全体のバランスとしては、少し癖のある構え。
<仕掛け> 早めの仕掛け
投手の重心が下る時に始動する、典型的なアベレージヒッターの仕掛けです。快速・巧打が持ち味の選手ですから、このタイミングでの始動で良いでしょう。
<足の運び> ☆☆☆☆
始動~着地までの「間」が取れているので、速球でも変化球でも対応しやすい、スピードの変化に強いタイプです。
左の好打者らしく、アウトステップして踏み出します。特に、内角の球を強く意識しているスタイル。ただ踏み込んだ足元は、インパクトの際にブレないので、外角の球にもある程度対応できるはず。
<リストワーク> ☆☆☆
打撃の準備である「トップ」は、無理なく事前に作れています。バットを寝せて出すので、インサイド・アウトに最短距離でボールを捉えるというスイングではありません。ただバットのヘッドは下がっていないので、ボールはフェアーゾーンに落とす確率は低くないはず。
気になるのは、アウトステップする割に、スイング軌道が外の球を捉えるようにスイングして来るので、それほど内角の捌きがスムーズには見えない点。バットを寝せて横の変化には強いように見えますが、意外に捌けるコースは、限られているのではないかと推測します。
<軸> ☆☆☆☆
頭の動きは小さく、目線は安定しています。身体の開きも我慢出来ていますし、軸足にも強さみたいなものは感じられます。
(打撃のまとめ)
スピードの変化には、比較的対応しやすいはず。ただアウトステップなのに、スイングは少し遠回り。こうなると内角に絶対的に強いわけでも、外角をキッチリ叩けるというわけではなく、打てるコースは制限されているのではないかと思います。
あとは、典型的な右投げ左打者特有の、脆さがスイングからも感じられます。そういった意味では、上のレベルでの対応には、少し時間がかかるのではないのでしょうか。
(最後に)
身体も170センチ台前半ぐらいでしょうか? 小柄でもガッチリしたタイプではありません。ただ守備・走力はプロ級だけに、ひょっとして育成枠あたりでという球団もあるかもしれません。ただ常識的にみたら、やはり指名はないだろうと思いますし、むしろ大学や社会人よりも、個性の光る独立系への進路があっている気も致します。果たして10月25日のドラフト会議当日、彼の名前は呼ばれるでしょうか。
(2012年 夏)
「守備・走塁はプロ級」
プロ志望届けを提出した 土田 拓弥 は、守備・走塁に関しては、まさにプロ級の身体能力を持っている選手。あまりドラフト関係の雑誌などでも話題にならないが、ひょっとすると何処かが育成枠あたりで狙っているのかもしれない。
(守備・走塁面)
一塁までの塁間を、3.9秒台で走り抜ける確かな脚力があります。出塁すれば、相手が左投手でも迷うことなく初球からスタート。自らの走塁に、絶対的な自信が伺えます。この脚力は、プロレベルに混ぜても売りにできるでしょう。
この快速を生かした中堅守備は、非常に広い守備範囲を誇ります。打球への落下点への入りも早く、キャッチングが特別上手いとか、プレーが丁寧かと言われると疑問ですが、相当な守備力があるのは間違いありません。またこの手の快速選手にありがちな、肩の弱さがないのも魅力。その返球を見る限り、上のレベルでも中の上レベルは充分ありそうで、肩でも付け入る隙を与えません。
(打撃内容)
セーフティバントをするようにして、揺さぶりを欠ける巧打者タイプ。ただ右投げ左打ちの選手にありがちな、人工的に作られた脆さがスイングから感じます。そのため打球を上げてしまうこともあり、徹底的に転がす打撃に徹しきれているわけではありません。
<構え> ☆☆
前足を引いた左オープンスタンスから、グリップを高めに添えてバットを寝せて構えます。腰を屈めずに、両目で前を見据える姿勢は平均的。全体のバランスとしては、少し癖のある構え。
<仕掛け> 早めの仕掛け
投手の重心が下る時に始動する、典型的なアベレージヒッターの仕掛けです。快速・巧打が持ち味の選手ですから、このタイミングでの始動で良いでしょう。
<足の運び> ☆☆☆☆
始動~着地までの「間」が取れているので、速球でも変化球でも対応しやすい、スピードの変化に強いタイプです。
左の好打者らしく、アウトステップして踏み出します。特に、内角の球を強く意識しているスタイル。ただ踏み込んだ足元は、インパクトの際にブレないので、外角の球にもある程度対応できるはず。
<リストワーク> ☆☆☆
打撃の準備である「トップ」は、無理なく事前に作れています。バットを寝せて出すので、インサイド・アウトに最短距離でボールを捉えるというスイングではありません。ただバットのヘッドは下がっていないので、ボールはフェアーゾーンに落とす確率は低くないはず。
気になるのは、アウトステップする割に、スイング軌道が外の球を捉えるようにスイングして来るので、それほど内角の捌きがスムーズには見えない点。バットを寝せて横の変化には強いように見えますが、意外に捌けるコースは、限られているのではないかと推測します。
<軸> ☆☆☆☆
頭の動きは小さく、目線は安定しています。身体の開きも我慢出来ていますし、軸足にも強さみたいなものは感じられます。
(打撃のまとめ)
スピードの変化には、比較的対応しやすいはず。ただアウトステップなのに、スイングは少し遠回り。こうなると内角に絶対的に強いわけでも、外角をキッチリ叩けるというわけではなく、打てるコースは制限されているのではないかと思います。
あとは、典型的な右投げ左打者特有の、脆さがスイングからも感じられます。そういった意味では、上のレベルでの対応には、少し時間がかかるのではないのでしょうか。
(最後に)
身体も170センチ台前半ぐらいでしょうか? 小柄でもガッチリしたタイプではありません。ただ守備・走力はプロ級だけに、ひょっとして育成枠あたりでという球団もあるかもしれません。ただ常識的にみたら、やはり指名はないだろうと思いますし、むしろ大学や社会人よりも、個性の光る独立系への進路があっている気も致します。果たして10月25日のドラフト会議当日、彼の名前は呼ばれるでしょうか。
(2012年 夏)
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