85 東洋 VS 国学院 10/17レポート

東都リーグレポート第二弾。昨日観戦した　東都リーグ・第二試合の模様から。


東洋　VS　国学院

この試合でプロ志望届けを提出しているのは、谷内　亮太（国学院大）遊撃手と　緒方　凌介（東洋大）外野手の二人。谷内　亮太（金沢襾出身）遊撃手は、ここまでリーグ戦で　８試合　１本　６打点　２盗塁　打率.400厘（リーグ２位）と好調。遊撃守備も安定し地肩も基準以上で、中の上レベルの守備力がある選手。塁間４．３５秒強ぐらいの脚力は、左打者に換算すれば４．１秒ぐらいに相当し、これも中の上レベル。打撃も東都では目立つ一人だが、ドラフト候補とみると中～中の上ぐらいかなぁと。高田　知季（亜大）のような打撃の弱さは感じられないものの、三拍子すべてが中の上タイプで特徴に欠けるなぁという印象も受ける。ただ今年の大学生遊撃手は、そういったタイプが多いので、そういった意味では指名されても不思議ではないし、逆に指名されなくても不思議ではない。個人的には、もう一つパンチが欲しいなぁという物足りなさは否めないのだが。

緒方　凌介（Pl学園出身）外野手は、三拍子バランスの取れたアスリートタイプ。しかし最終学年は、怪我のためＤＨでの出場のみで、現状・守備・走力がどの程度なのかよくわからない。元々ドラフトボーダーレベルの選手だっただけに、最終学年でアピール出来なかったことを考えると、指名はかなり厳しい状況だと言わざるえないだろう。ちなみに今シーズンは、規定打席にも到達していないようで、出場もままならないようだ。

東洋の先発・佐藤　翔太（東洋大姫路出身　４年）右腕も、今シーズンは、主戦として活躍。ここまで５試合に登板し　０勝１敗ながら　防御率は　１．６４と安定。球速は、１３５～後半ぐらいのストレートに、カーブ・スライダー・フォークなどを織り交ぜるが、正直高校時代から伸びなかったなぁというのが率直な感想。特にボールが高いのが気になった。社会人などで野球を続けるのかもしれないが、今のままでは厳しいだろう。

一方、国学院の先発・杉浦　稔大（帯広大谷出身　３年）右腕は、この間も取り上げた来年のドラフト候補。球速は普段は１４０キロ前後ながら、要所では１４０キロ台中盤の球をいつでも投げ込む能力を持っている。スライダー・フォークなどを織り交ぜ、パッと見は普通の投手に見える。ここまでの６試合で　２勝２敗　防御率　２．０５　と際立つものはないが、来年に向けて覚えておいて損はないだろう。この日は最下位東洋が相手とはいえ、３安打　２四死球　１０奪三振　完封勝利と、今まで見た中では一番の内容だったのではないのだろうか。４番・捕手の　石川　良平（桐蔭学園出身　４年）捕手と共に注目したい。

そして、この日一番のサプライズが　東洋　の　土居　寛昌（埼玉栄出身　４年）右腕。この投手、初球から神宮のガンで１４７キロを記録し、殆どストレートのみの投球も１４０キロ台後半を連発。MAXでは、１４９キロまで到達。私のガンでも９３マイル（147.2キロ）を連発しておりました。

完全に伸びやキレなどない球威型の球質ながら、高めのストレートで３者連続三振の離れ業。ただ剛球を連発する一方で、変化球は投げない方がいいといったレベルのスライダー。ボールも高めに集まり、打者はファールで粘る場面が目立った。私が球場をあとにした回に失点するなど、やはり超素材型の域を脱していない。

この選手、春も５試合ほど投げており、防御率　０．６９　。とりあえず１，２イニングのショートリリーフ中心の起用のため、中々負けゲームなどを最後まで見ていないと見られない投手なのかもしれない。今時珍しい程のストレートのみの投球であり、観賞用としては中々衝撃的な内容だった。今後も何処ぞで野球を続けること期待して、その名前を頭に刻んでおこう。もう一つ、何か使える変化球が覚えられれば面白いのに。さすがこういった投手が埋もれているところが、東都リーグだと妙に納得してしまった次第です。